since2008. 2017年からはtorimiki.comにUPしたBLOG, NEW RELEASE & BAND情報を時間差で時系列順にアーカイヴしています

2019年7月12日金曜日

プリニウス第59回「コリントス」がくらげバンチで公開


『プリニウス』第59話「コリントス」がくらげバンチにて無料公開になりました。有名なウェスパシアヌスのあくび事件と、将軍コルブロへの自死勧告が描かれます。

コルブロの処分に悩む皇帝

2019年7月10日水曜日

日経夕刊 「吹替映画の変遷史」第二回

「『声優』という言葉......黎明期から活躍されてきたベテランの方々にうかがうと、この呼び方には最初は当惑、もっといえば反発を感じたと話される方が多い」

本日の日経夕刊 とり・みき「吹替映画の変遷史」第二回目です。NHKの朝の連続ドラマ「なつぞら」ではちょうど吹替初期の様子が描かれている最中ですが、併せてこちらもお読みいただければ。

☞第1回 試行錯誤の時代 テレビが「声」の需要生む

7/26 LiveWire小松左京追善トークに登壇します

今月のEテレ「100分 de 名著」では小松左京スペシャルが放送中ですが、7月26日(金) に新宿のLiveWireで行われる「SFなんでも箱」スペシャル企画:小松左京命日追悼『沈没忌』~小松左京超濃厚トーク〜(長いね)に堺三保さん吉田隆一さんとともにとり・みきも登壇いたします。リンク先のページからふるってお申し込み下さい(当日参加も可)。

当該ページのイラストはかつてとりが小松マガジン用に描いたもので、現在は小松左京ライブラリのロゴになっています。なお、残念ながらレギュラーの池澤春菜さんの出演は今回ありません。おじさんばかりで本当に申し訳ない。

2019年7月5日金曜日

プリニウス第60回「ケシ」


「新潮」8月号はいつもより2日早く本日7/5発売です。ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』は第60回「ケシ」。何巻かに渡って交互に描いてきたプリニウスとネロがコリントスでついに再会します。狂気を帯びた皇帝と冷静な博物学者ほぼ二人きりの大芝居をご堪能ください。ヤマザキさん描く刻々と変わるネロの表情が見所です。


プリニウスとネロが会うのはコリントス中心部にあったアポローン神殿で、遺跡が現存するギリシャ神殿では最も古いものの一つです。といっても残っているのは土台と柱7本だけなので内部の描写は想像(やや盛り気味)ですけど......。

アポローンは芸能の神であり太陽神ヘリオスとも習合されました。音楽を愛し、自分を太陽神と見なした巨大なコロッススを建設中のネロにとっては、まさに自分と一体化した神であり、その神像を背負うことでプリニウスを威圧すべくここを再会の場に選んだのでしょう。しかし、博物学者はロドス島で巨大太陽神の残骸=なれの果てを見てきたばかりだったのです。

2019年7月3日水曜日

日経夕刊で「吹替映画の変遷史」スタート

7/3付の日経新聞夕刊でとり・みきの「吹替映画の変遷史」(毎週水曜5回連載)が始まりました。テレビ初吹替から現在の劇場日本語版まで、駆け足ですが吹替の通史をおさらいします。

過去に書いたことと重なる部分もあるかと思いますが、こういう「通史」というのは時間を置いて繰り返し書いておくべき(読者の世代が入れ替わるので)と思い、あらためて。駆け足なので人名作品名は多くは入れられませんが、俯瞰して気づいた新見解なども加えてありますのでぜひお読みください。

第1回  試行錯誤の時代 テレビが「声」の需要生む

2019年7月1日月曜日

新録版『 マッドマックス 怒りのデス・ロード 』上映イベントに登壇します

マックス/宮内敦士、イモータン・ジョー/安原義人 フュリオサ/本田貴子によるザ・シネマ新録版『 マッドマックス 怒りのデス・ロード 』無料イベント上映(8/4)にとり・みきも登壇致します。詳しくはオフィシャルサイトをご覧ください。


2019年6月26日水曜日

くまもと文学・歴史館「梶尾真治の世界」

7月18日よりくまもと文学・歴史館「梶尾真治の世界」の展示が始まります。チラシ・ポスターの似顔イラストをとり・みきが担当しました(梶尾さんのツイッターアイコンにも使っていただいております)。近隣の方はもちろん、県外の方も夏休みにお出かけになっては。夏の熊本はいいぞ(暑いけど)

2019年6月25日火曜日

リ・アルティジャーニ第19回


本日6/25発売の「芸術新潮」7月号は萩尾望都大特集。

「大」がつくのにふさわしい特集で、萩尾ファンならずともマンガファンなら必読、在庫がなくならないうちにマストバイでありましょう。詳しくはリンク先の7月号内容紹介をご参照ください。



ヤマザキマリ+とり・みきの『リ・アルティジャーニ』は第19回。ジョヴァンニ・ベッリーニはヴェネツィアで新しい画材(油彩)や新しい技法と格闘、パドヴァ派との交流も描きます。



ヴェネツィアで北方経由の油彩が発達したのは、海上都市であるがゆえに湿度が高くフレスコ画が適さなかったためともいわれています。


ジェンテーレ・ベッリーニ「サン・マルコ広場での聖十字架の行」
いつもルネサンス期の背景作画に苦労している身にとっては、ヴェネツィア派の画家は当時の流行風俗や実景を多く作品に残しており、彼らの作品自体がもっとも有用な参考資料となるのでありがたい限り。



ヴィットーレ・カルパッチョ
「聖十字架遺物の奇跡」
前回は15世紀当時のサン・マルコ寺院を描くのにジョヴァンニの兄・ジェンテーレの作品を、今回は石造りになる前の木造のリアルト橋を描くのにジェンテーレの弟子筋であるカルパッチョの作品を参照しました。よくぞ描いてくれていた、という感じです。

カルパッチョは風景だけでなく服飾の描き分けも細かく、ヤマザキさんは著書『偏愛ルネサンス美術論』の中で「男の子のタイツを描くのが大好き」と記しています。当時は男女ともこうした絵画からヴェネツィア最新の流行を知り、自分の着こなしに取り入れていました。彼らの作品は現在のファッション雑誌の役割も負っていたのです。
現在のリアルト橋(とり撮影)

「芸術新潮」7月号巻末にはヤマザキマリさんと池上英洋先生の北方ルネッサンスに関する対談も載っています。ルネッサンスの画人と日本のマンガ家の対応が面白い。江口寿史さんはボッティチェッリ、とりはウッチェロ、水木しげる先生はヒエロニムス・ボス?



2019年6月19日水曜日

「世界ふしぎ発見!」にヤマザキマリさん出演

6月29日21:00からのTBS「世界ふしぎ発見!」に、ヤマザキマリさんが解答者として出演します。今回のテーマは「噴火したのは秋だった? ポンペイの歴史が覆る」で、ヴェスヴィオス噴火日の新説を検証。この番組では過去何度もポンペイを取りあげていますが、今回はプリニウスの命日が変わってしまうかもしれません。というわけで『プリニウス』も番組内で紹介される予定です。はたしてヤマザキさん、全問正解なるか?


2019年6月14日金曜日

GQ版遠くへいきたい第33回(最終回)


GQ版 とり・みきの『遠くへいきたい』最終回です。1年半ご愛読ありがとうございました。なおフリースタイル誌面での連載はまだ続くと思いますので今後ともご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

プリニウス第58回「コルブロ」がくらげバンチで公開

くらげバンチにて ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』第58話「コルブロ」が無料公開になりました。人望を集めた将軍コルブロ、そして後の皇帝であるティトゥスが登場します。

内容の詳細については「新潮」掲載時のこちらのリリース情報をご覧ください。

2019年6月13日木曜日

山下達郎PERFORMANCE 2019ツアーグッズイラストを担当

キーボード担当・難波弘之さんの治療入院で開始が遅れた山下達郎さんのLIVEツアー「 山下達郎PERFORMANCE 2019」ですが、めでたく6月14日の岩手県民会館の公演よりスタートすることになりました。難波さんとは個人的なおつきあいもあり心配しておりましたが、大事なくてよかったよかった。

さて今回のツアーグッズにもとり・みきの描き下ろしイラストが数点使われております。写真はドリーミンマシュマロ、ふきだし付箋、ポチ袋。


またタツローくんキャラを元にしたミニヌイグルミも販売されています。LIVE会場他、山下達郎 ONLINE SHOPでもお求めになれますので、ぜひ。

2019年6月7日金曜日

プリニウス第59回「コリントス」

「新潮」7月号発売されました。ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』は第59回「コリントス」

古代ローマファンには有名なウェスパシアヌスのあくび事件、そしてコルブロへの自死勧告が描かれます。

ネロがジャイアンリサイタルを開いているのは天馬ペガサスもその水を飲みに来たというコリントスの「ピレーネの泉」です。現在も遺跡には水が湧き出ています。

コルブロは暗殺計画に絡んだとしてネロの怒りを買い、コリントスの港に到着するやいなや(ネロは会うことなく)その場で自死勧告が伝えられたとする記述もありますが、本作品のネロはコルブロの関与には懐疑的で自ら会って真偽を問いただそうとします。(作者の片割れがいうのもなんですが)いかにもヤマザキさんらしいネロの造型です。

コルブロの最期の言葉は謎めいていて今に至るも様々な解釈がなされています。そして数巻にわたり交互に描かれてきたネロとプリニウスがいよいよ再会します。

2019年5月26日日曜日

2019年5月10日金曜日

プリニウス第57回「ミトラス」がくらげバンチで公開

プリニウス第57回「ミトラス」がくらげバンチで無料公開されました。

ロドス島に上陸した一行を待ち構えていたものとは……

この回登場のミトラス神、中東起源で西に行ってはローマ帝国の太陽神となり、東へ伝わっては弥勒菩薩となったともいわれている(この辺は諸説あり)不思議な神です。欧州へ伝わった牛を屠るミトラス像はイヌ・サル・キジならぬイヌ・ヘビ・サソリ・カラスが必須アイテム。

ちょうど明日5/11放送の番組で、この伝播の軌跡をヤマザキマリさんがたどります→ NHKドキュメンタリー - シルクロード・美の回廊Ⅱ「"微笑み"がきた道」

2019年5月7日火曜日

プリニウス第58回「コルブロ」

「新潮」6月号発売されました。

写真はwikipediaより
『プリニウス』は第58話「コルブロ」。コリントスへ巡幸中のネロは自分の暗殺疑惑の容疑者として、アルメニア、パルティアの紛争を平定した名将コルブロを呼びつけます。

アルメニアやパルティアへの長年にわたるローマ軍の遠征は、現地のミトラス教がローマ軍人の間で流行するきっかけにもなり、前回のエピソードとも無縁ではありません。

ネロが赴くコリントスはペロポネソス半島とギリシア本土を繋ぐ結節点にあり、古代より軍事・交易の要衝として栄えました。街を見下ろすアクロポリスにはアフロディーテ神殿があり、そこに仕える多くの巫女兼遊女がいたと伝えられています(巫女≒遊女は日本の古代や中世でもそうですね)。写真はとり撮影。


コリントスでは古代ギリシア四大競技会のひとつイストミア大祭が行われました(開催は2年に一度、古代オリンピックの前後の年)が、共和制ローマ時代に街は一度ローマ軍との攻防で破壊されます。コリントスを再建したのはカエサルでした。

この地峡に運河を通せばペロポネソス半島を大回りせずにすむ、とは昔から誰もが考えたようで、ネロもまたその工事計画に着手しますが途中で挫折してしまいます。最終的に運河が開通したのは1893年のことでした。こちらもとり撮影。高所恐怖症なので怖い怖い。

2019年5月1日水曜日

改元

昭和最後の日は何をしていたかよく憶えていない、というツイートを幾つか見かけたが、私はよく憶えている。ビデオを録っていた。数日前から。

テレビ特番による慶賀同調圧力を批判する向きもあるが(私自身もへそ曲がりで作画資料やネタ探し以外にツッコミ目的で録画してる部分もあるので、その批判自体には同意)、今回と違い、崩御にともなう改元だった前回は歌舞音曲CMすら自粛モードだったので、あのときの一斉右へ倣え的な空気、そして空気だけでなくテレビ全体が実際にそうなってしまって閉塞感の強かった状況に比べれば、個人的には今回はまだ自由な雰囲気だと思った。まあ慶事と弔事の違いが大きいのだろうが、民放は通常番組もけっこうやっていたし、各局の特番もバラエティ的なノリ(だからよいというわけでもないのは後述)だったし、あのフジの皇室ドラマでさえ意外と踏み込んでいたし。

なにせ、あらためて録りためたビデオを眺めて思い出したが、80年代には「国鉄最後の日」ですら各局一日がかりの特番を組んでいたのであって、テレビのこういうお祭騒ぎ体質は今に始まったことではない。毎年やってくる年末年始でさえ飽きずにあれだけ特番を組む業界なのだ。いってみればテレビは改元だろうが他のイベントであろうが何でもいいのだ。賛否はともかく改元は数十年に一度の大きな国家行事には違いなく、それにしては民放は特番枠が少ないな、その特番もあまり面白くないし突っこんだ取材もないな、ひいてはテレビ業界も本当に衰弱してるのだな、というのが二つ前の元号から録画を続けてきた、特番好きの人間の正直な印象だった。

NHKはさすがに朝から晩まで平成や皇室関連の番組で編成されていたが、以前と違うのは今は「スタジオに人が多すぎる」のと「報道枠ですら下手な民放のバラエティ番組化してる」ということだろうか。あんたら見せる方法がバラエティしかないんかい、とはいっておきたい。呼ばれたゲストも慶事では結局無難な褒め事しかいわないのだし。スタジオ部分のない、映像の編集だけで見せる平成史や皇室の問題を掘り下げる番組をもっと見たかった。唯一NHKスペシャル「日本人と天皇」だけは見応えがあったが。

さて、前回はCM自粛期間があったがゆえに平成最初のCMが気になった。今みたいに全録機のない時代なのであくまで個人観測で正確な裏はとれていないが、私が改元後に最初に目にしたのは「風邪に改源」で、なんだか幻か悪い冗談のようだったのを覚えている。

今回はどの民放局もふつうにCMを挟みつつ改元を迎えたので、以前ほど注意していたわけではない。それでもフジとテレ東では「R-1」が令和最初のCMであったことは確認した。まあこれはだいぶ前から代理店絡みで周到に準備されたことなのだろう。なんにしても前回に引き続きダジャレでの幕開けとなったわけである。

ところで私のこれらのビデオテープ、死んだ後どこか引き取り手はあるんでしょうかね(ちなみにいちばん最初の事件事故録画ビデオのタイトルは「山口組vs一和会/84年」です)。

2019年4月27日土曜日

4/26 ヤマザキ春のマリまつり2019~ヤマザキマリ世界の旅〜

撮影:原田香
ヨイフロの日を記念して毎年4月26日に行っておりますヤマザキ春のマリまつり、今回は今年1月に亡くなった兼高かおるさんに想いを馳せ「ヤマザキマリ世界の旅」と題して世界中を旅するような選曲でお届けしました。バンドメンバーもこういう格好です。

幼少期のヤマザキさんが兼高さんの番組『兼高かおる世界の旅』(TBS 1959〜1990年)を見て世界への夢を膨らませていったことはエッセイにも再三書かれていますが、兼高さんの晩年には念願の対面を果たし意気投合されたとのこと。ステージでは兼高さんからいただいたというパンアメリカン航空のバッグの披露もありました。マリさんのMCも終始兼高さんが憑依したまま進行、ときどき人格がこんがらがっているのが面白かった。


そういうわけでマリさんのマルチリンガルを活かし、イギリス、ポルトガル、フランス、イタリア、トルコ、メキシコ、ブラジル、ハワイ、台湾にちなんだ曲に加え、マリさんがイタリアへ旅だったときにずっと聴いていたという山下達郎さんの「BIG WAVE」も(まったく偶然にもこれに符合するように望外のお花を賜り恐縮至極)。まあ曲がバラエティに富みすぎて演奏は大変だったんですけど、お客様には楽しんでいただけたようでよかったです。満員のご来場ありがとうございました。

月見ル自慢の料理もテーマにそってごらんの通り。今回も美味しかった!


出演:とりマリ&エゴサーチャーズ=ヤマザキマリ(vo) とり・みき(gt) 葛岡みち(key) 伊藤健太(ba) サンコンJr.(dr) 

日時:4/26(金) 開場18:00 開演19:00
会場:東京 青山月見ル君想フ

2019年4月25日木曜日

リ・アルティジャーニ第18回

「芸術新潮」5月号発売されました。特集は東寺。
ヤマザキマリ+とり・みきの『リ・アルティジャーニ』は第18回。今回から舞台はヴェネツィアに移り、ジョヴァンニ・ベッリーニが登場します。

フィレンツェやナポリ同様ヴェネツィアにも連載開始前に取材に行きました。作画参考用にたくさんの写真を撮りましたが、本作とはあまり関係なさそうなものを今日はご紹介(既にtwitterやinstagramには上げましたが)。

 Librería Acqua Alta、散策中に偶然見つけた本屋さんですが一部では有名らしい。実際のアクア・アルタ(異常潮位時)のときはどうするのか。確かに店内のゴンドラには本が入っていましたが、これ一艘では足りるはずもない。現に店頭に積まれた古書は水に浸かった物を干してるうちに固まって壁化してるような印象でした。
こちらは非常口……と書いてあったけど、この街ではこちらがむしろ正門かな。日本のマンガもちらほら。知ってる人の作品も。

 そもそも陸路のほうの入口にいた猫が可愛くて店に入ったようなものですが(まさに招き猫)入ってみると飼い主の店主によく似ていた。ツイート時にあらためてWEB記事を見たら現在では代替わりしてこの方の息子さんが店主になっているらしい。

これも関係ないけど、あるギャラリーのショーウィンドウにあったレディ・オスカルの絵。日本人観光客目当て?