since2008. 2017年からはtorimiki.comにUPしたBLOG, NEW RELEASE & BAND情報を時間差で時系列順にアーカイヴしています

2018年7月30日月曜日

10/8 北鎌倉落語会に再びとりマリ出演

    会場:北鎌倉円覚寺佛日庵
    日時:2018年10月8日(月)体育の日  13:00開場/13:30開演
    料金:4000円 当日払い(円覚寺の入山料300円が別途かかります)
    出演:春風亭昇太、山田雅人 、水道橋博士とコラアゲンはいごうまん、とりマリ(とり・みき、ヤマザキマリ)
この会はおかげさまで満席御礼となりました。ありがとうございました。現在はキャンセル待ちを受け付けております

2018年7月26日木曜日

GQ版 遠くへいきたい第12回

GQ版 遠くへいきたい第12回が更新されました(一日遅れたのは作者の入稿が遅れたためではありません。たぶん台風のせい。

これから夏休みで猛暑下のイベントも多いでしょうが、各地のゆるキャラの中の人のご無事をお祈り申し上げます。

2018年7月21日土曜日

フリースタイル39

「フリースタイル39」が発売されました。とり・みきもいつものように『Anywher but Here / 遠くへいきたい』2本を描いています(GQ版とは重ならないオリジナルです)。

特集は小林泰彦さんのインタビュー。山本直樹さんの「『レッド』終わりました」、山上龍彦さんの「続・大阪弁の犬」なども掲載されています。

2018年7月20日金曜日

水害

西日本豪雨の被害に遭われた方々に心よりお見舞申し上げます。

また、水害のあとも連日の猛暑が続いています。被災地でなくとも毎日熱中症による犠牲者の報が届く異常事態ですが、後片付けの方々のご苦労たるや想像を絶します。くれぐれもお気をつけて。

ここでもちょっとだけ触れていますが、自分も水害に遭った経験があります。

自分が生まれ育ったのは熊本県南部の人吉市。盆地であり、台風の通り道でもあって、昔は夏になれば大雨が降り、川は増水し、家は停電し、必ずどこかで土砂崩れが起こる……という土地でありました。

実家は球磨川と支流の胸川が合流する地点のすぐ川べりに位置しており、胸川を挟んだ対岸には人吉城趾がありました。家の裏手には古い石積みがあって、その石積みの間の石段を通じて、ふだんは水位の低い河岸の遊歩道に降りていけるようになっていました。増水時はこの石段が一段一段隠れて水位が上がっていくのを家の廊下から眺めることが出来ましたが、上から数えてあと数段、ということはわりと頻繁にあり、子供心にはそれは「怖い」というより、スペクタクルでわくわくするような夏の定例イベントでした。

しかし、昭和40年(1965年)7月の洪水時にはついに水が最上段を越え、家の床上まで襲ってきました。今のようにテレビやネットの災害警戒情報が発達していない時代です。大雨は続いていましたが、その夜もとくに何の準備もせずにいつもと同じように家族4人一階の同じ部屋で就寝していました。その間に水位は音もなくかつ急速に上昇し、寝ていた蒲団の下の畳がプカプカ浮き出してやっと皆浸水に気づいて飛び起きたような有様でした。今回の豪雨でも見られた現象ですが、上流のダムの放水も加わった球磨川本流の急激な増水で支流への逆流が起きていたのです。合流箇所にあったわが家はその直撃を受けました。

すぐさま子供は二階に避難し、大人達は必要最低限度の大事なものをかき集めにかかりましたが、濁流の水位が上がるスピードは想像以上に早く、多くの家財道具や医療器具(実家は開業医でありました。大病院ではなく入院設備のない自宅兼用の小さな個人診療所です)、つい最近投資して揃えたばかりのレントゲン機材などが水に浸かりました。当時はまだ汲み取り式便所の時代であり、その内容物も巻き込んでの汚水が一階を満たしていきました。

二階は一間しかなく、ここに一家4人と看護士2名の計6人が閉じ込められ、今度は家の中の階段を一段一段水が上がってくるのを二階から眺める状況となりました。一時は上からあと2段まで迫った水は昼前になってやっと少しずつ引き始め、階段の下から3段目、床上50センチくらいになった段階で救助の人がやってきて、向かいの家へ渡したロープを伝わって脱出したのです(向かいの家は古い味噌醤油製造業であり、ゆるやかな傾斜地にうなぎの寝床のように建っていて、道を挟んだ玄関は我が家同様浸水していましたが、家の奥にある部屋や味噌蔵は被害を免れていました)。そのくらいの水位でも間の道路を流れる水の勢いはけっこう急で、僕は消防団員だかの人に背負われての避難でした。

大人達にとってはしかし、水が引いた後の炎天下の後片付けのほうが大変だったかもしれません。連日の疲労も影響していたのでしょう、母親は泥水の中での作業で破傷風予防のために打った注射でアナフィラキシー・ショックを起こし死にかけました(当時のワクチンは質があまり良くなかったせいもあります)。

まだ小2という年齢であり、恐怖や悲しみといった感情よりも非現実的な光景ばかりをよく憶えていますけれども「世の中は何が起こるかわからないし、それは実際ある日突然自分の身に降りかかってくるのだ」という想いは、それ以来ずっと心の根っこにあるような気がします。

被災地の一日も早い復旧をお祈り致します。

実家のあった人吉市新町あたり。現在は護岸工事がなされていますが、この写真の撮影時もけっこう増水していました。手前の濁流が球磨川、濁りの少ないほうが支流の胸川、左が人吉城趾。手前の草地は河岸ではなく中洲です。

2018年7月19日木曜日

ローマ大火

本日7/19はローマ大火が起きたとされている日です。


夕刻にキルクス・マクシムス(戦車競技場)のテナント付近から燃え始め、完全な鎮火まで一週間かかったとされています。ローマ市14区のうち10区が灰燼に帰しました。

ちょうど発売されたばかりの『プリニウス』7巻目冒頭でこのローマ大火を描いていますが、時期が重なったのは偶然とはいえ何かの因縁かもしれません。

2018年7月18日水曜日

8/11とりマリトーク@下北沢B&B のお知らせ

7/9に発売された『プリニウス』第7巻(新潮社)に続き、7/19にはヤマザキマリさんの『オリンピア・キュクロス』第1巻(集英社)も発売。その刊行を記念して、8月11日土曜日19:00~、下北沢の書店「B&B」で、とりとヤマザキさんによる「古代ローマ vs 古代ギリシア」と題されたトークショーを開催いたします。


   


  • 出演 :ヤマザキマリ(マンガ家)とり・みき(マンガ家)
  • 日時 :8/11(土)19:00~21:00 (18:30開場)
  • 場所:本屋B&B 東京都世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F→MAP
  • 入場料 :前売1,500yen + 1 drink 当日店頭2,000yen + 1 drink
  • 予約はこちらから

取材中のヤマザキさん

当日はとりが撮影してきたギリシャ取材の映像なども交えて、両作品の違い、取材時のエピソード、古代地中海世界の魅力などを語ります。詳しくはB&Bのサイトもご参照ください。

プリニウス第51回

本日は『プリニウス』第51回掲載の「新潮45」8月号の発売日です。


今回は全編ローマが舞台。放火の真犯人を追うポッパエアと警察長官サビヌス。そのポッパエアの新たな懐妊がわかりごきげんなネロは、周囲の焦燥をよそにポンペイウス劇場でジャイアンリサイタル(表向きは競演会=コンペなのですが)を開きます。
ポンペイウス劇場そのものは現存していないのですが、ローマはほぼ同構造の劇場をイタリア各地のみならずヨーロッパや中東、アフリカの属州主要都市にも建設しており、保存状態のよいものはいまもコンサートやイベントに利用されています。


ローマは不穏な情勢の中それでも再建中。大火後は防災のため道幅を拡げ、インスラは上のような木造部分を廃して高さを制限(ネロの命とされています)した低層の頑丈なタイプが主流になっていきました。

(なんだか大河ドラマの後の歴史コーナーみたいになっとる)

2018年7月13日金曜日

GQ版 遠くへいきたい第11回

GQJAPANの「遠くへいきたい」第11回がUPされました。決勝を前にして今回もまたまたワールドカップネタです。

決勝トーナメントの試合はいずれも目を離せない面白さ。決勝のクロアチア対フランスも今から楽しみです。加えて会期中いつものことではありますがウィンブルドンまで始まってますます寝不足が加速中……。

2018年7月10日火曜日

山下達郎さん「ミライのテーマ」MVでタツローくんを3Dアニメ化

とり・みきが山下達郎さんのオフィシャルファンクラブの会報「タツローマニア」にかれこれ四半世紀以上連載している4コママンガ『タツローくん』。このキャラクターは、これまでにも達郎さんのベスト盤CD『OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜』のジャケットやツアーグッズなどにフィーチャーされていますが、今回なんと新譜『ミライのテーマ』のミュージックビデオとして初?アニメ化されました。


以下、ワーナーミュージック・ジャパン山下達郎特設サイトから引用。

この度、映画のオープニングテーマである「ミライのテーマ」のミュージックビデオが完成した。元々は漫画家とり・みき作画によるキャラクターで、山下達郎ファンの間で広く認知され愛されている、"タツローくん"を3Dで初映像化。今まで山下達郎作品のジャケットなどで、イラストでしか登場がなかった"タツローくん"が初めて動くという、新たな試みの作品となった。
7月11日発売となるシングル「ミライのテーマ/うたのきしゃ」の通常盤のジャケットにも登場する"タツローくん"がジャケットを飛び出し、明るくポップな「ミライのテーマ」に合わせてバイクにまたがり疾走し、さらには街を走る冒険を展開。温かみとアナログ感のあるイラストを背景に横スクロールの画面を左から右へ進んでいくという、ゲーム的でもあり、映画『未来のミライ』ともどこかリンクした内容となっている。
新たな曲の魅力を引き出すキュートでポップな映像を是非ご覧あれ!

「初?」と書いたのは、以前『クリスマス・イブ』のスポットCMで、首振り&ストローク程度に動くタツローくんはテレビにお目見えしたことがあるからですが、今回は最初から最後まで軽快に動きまくります。キャラデザイン当事者がいうのもなんですが、可愛いです。
7/11よりiTunes / Apple Music にて限定先行配信スタートとのこと

2018年7月9日月曜日

『プリニウス』第7巻発売


本日7/9はヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』第7巻の発売日です。各電子書籍も同時配信になります。

7巻目は西暦64年7月19日に起きたとされるローマ大火から始まります。そのあとのローマパートでは、その灰燼に帰した都市で起こる様々な人間模様……避難民の混乱、放火の真犯人捜し、ネロ暗殺計画、ユダヤ資本と異教徒を交互に利用するティゲリヌス、間に立つセネカの苦悩などが描かれます。

一方、アフリカの砂漠を旅するプリニウス一行は、砂嵐に遭遇したり、ピラミッドで迷路やワニに翻弄されたり……。収録された各エピソードについては以下のスレッドもご参照ください。

https://twitter.com/plinivs/status/1015657334876434432