since2008. 2017年からはtorimiki.comにUPしたBLOG, NEW RELEASE & BAND情報を時間差で時系列順にアーカイヴしています

2019年5月26日日曜日

2019年5月10日金曜日

プリニウス第57回「ミトラス」がくらげバンチで公開

プリニウス第57回「ミトラス」がくらげバンチで無料公開されました。

ロドス島に上陸した一行を待ち構えていたものとは……

この回登場のミトラス神、中東起源で西に行ってはローマ帝国の太陽神となり、東へ伝わっては弥勒菩薩となったともいわれている(この辺は諸説あり)不思議な神です。欧州へ伝わった牛を屠るミトラス像はイヌ・サル・キジならぬイヌ・ヘビ・サソリ・カラスが必須アイテム。

ちょうど明日5/11放送の番組で、この伝播の軌跡をヤマザキマリさんがたどります→ NHKドキュメンタリー - シルクロード・美の回廊Ⅱ「"微笑み"がきた道」

2019年5月7日火曜日

プリニウス第58回「コルブロ」

「新潮」6月号発売されました。

写真はwikipediaより
『プリニウス』は第58話「コルブロ」。コリントスへ巡幸中のネロは自分の暗殺疑惑の容疑者として、アルメニア、パルティアの紛争を平定した名将コルブロを呼びつけます。

アルメニアやパルティアへの長年にわたるローマ軍の遠征は、現地のミトラス教がローマ軍人の間で流行するきっかけにもなり、前回のエピソードとも無縁ではありません。

ネロが赴くコリントスはペロポネソス半島とギリシア本土を繋ぐ結節点にあり、古代より軍事・交易の要衝として栄えました。街を見下ろすアクロポリスにはアフロディーテ神殿があり、そこに仕える多くの巫女兼遊女がいたと伝えられています(巫女≒遊女は日本の古代や中世でもそうですね)。写真はとり撮影。


コリントスでは古代ギリシア四大競技会のひとつイストミア大祭が行われました(開催は2年に一度、古代オリンピックの前後の年)が、共和制ローマ時代に街は一度ローマ軍との攻防で破壊されます。コリントスを再建したのはカエサルでした。

この地峡に運河を通せばペロポネソス半島を大回りせずにすむ、とは昔から誰もが考えたようで、ネロもまたその工事計画に着手しますが途中で挫折してしまいます。最終的に運河が開通したのは1893年のことでした。こちらもとり撮影。高所恐怖症なので怖い怖い。

2019年5月1日水曜日

改元

昭和最後の日は何をしていたかよく憶えていない、というツイートを幾つか見かけたが、私はよく憶えている。ビデオを録っていた。数日前から。

テレビ特番による慶賀同調圧力を批判する向きもあるが(私自身もへそ曲がりで作画資料やネタ探し以外にツッコミ目的で録画してる部分もあるので、その批判自体には同意)、今回と違い、崩御にともなう改元だった前回は歌舞音曲CMすら自粛モードだったので、あのときの一斉右へ倣え的な空気、そして空気だけでなくテレビ全体が実際にそうなってしまって閉塞感の強かった状況に比べれば、個人的には今回はまだ自由な雰囲気だと思った。まあ慶事と弔事の違いが大きいのだろうが、民放は通常番組もけっこうやっていたし、各局の特番もバラエティ的なノリ(だからよいというわけでもないのは後述)だったし、あのフジの皇室ドラマでさえ意外と踏み込んでいたし。

なにせ、あらためて録りためたビデオを眺めて思い出したが、80年代には「国鉄最後の日」ですら各局一日がかりの特番を組んでいたのであって、テレビのこういうお祭騒ぎ体質は今に始まったことではない。毎年やってくる年末年始でさえ飽きずにあれだけ特番を組む業界なのだ。いってみればテレビは改元だろうが他のイベントであろうが何でもいいのだ。賛否はともかく改元は数十年に一度の大きな国家行事には違いなく、それにしては民放は特番枠が少ないな、その特番もあまり面白くないし突っこんだ取材もないな、ひいてはテレビ業界も本当に衰弱してるのだな、というのが二つ前の元号から録画を続けてきた、特番好きの人間の正直な印象だった。

NHKはさすがに朝から晩まで平成や皇室関連の番組で編成されていたが、以前と違うのは今は「スタジオに人が多すぎる」のと「報道枠ですら下手な民放のバラエティ番組化してる」ということだろうか。あんたら見せる方法がバラエティしかないんかい、とはいっておきたい。呼ばれたゲストも慶事では結局無難な褒め事しかいわないのだし。スタジオ部分のない、映像の編集だけで見せる平成史や皇室の問題を掘り下げる番組をもっと見たかった。唯一NHKスペシャル「日本人と天皇」だけは見応えがあったが。

さて、前回はCM自粛期間があったがゆえに平成最初のCMが気になった。今みたいに全録機のない時代なのであくまで個人観測で正確な裏はとれていないが、私が改元後に最初に目にしたのは「風邪に改源」で、なんだか幻か悪い冗談のようだったのを覚えている。

今回はどの民放局もふつうにCMを挟みつつ改元を迎えたので、以前ほど注意していたわけではない。それでもフジとテレ東では「R-1」が令和最初のCMであったことは確認した。まあこれはだいぶ前から代理店絡みで周到に準備されたことなのだろう。なんにしても前回に引き続きダジャレでの幕開けとなったわけである。

ところで私のこれらのビデオテープ、死んだ後どこか引き取り手はあるんでしょうかね(ちなみにいちばん最初の事件事故録画ビデオのタイトルは「山口組vs一和会/84年」です)。