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2019年7月31日水曜日

日経夕刊「吹替映画の変遷史」最終回

「字幕の優位はなんといっても俳優の肉声が聴けるという点だろう。いっぽう吹替はセリフの情報量が原典に等しいという面で優れている」

日経夕刊 とり・みき「吹替映画の変遷史」本日で最終回です。駆け足でしたがお読みいただいた方々ありがとうございました。

いつか消えるかもわかりませんが、とりあえず全回分リンクを張っておきますね(※毎回のサブタイトルは編集部によるものです)

  • 1. 試行錯誤の時代 テレビが「声」の需要生む
  • 2. 声優の登場と専門職化 長尺物 本気の毎週放映
  • 3. 洋画番組の全盛時代 表現巧み 声優にも注目
  • 4. ソフトと映画専門局の台頭 吹替版が当たり前に

  • 5. 録音技術の進歩が促した変化 演技や翻訳、原典重視に

  • 近年がどうしても駆け足で、加えて時代は映画もネット配信の時代になりかけていますけれども、そこは総括するにはまだちょっと早いということで......現在の吹替映画をリアルタイムで楽しんでいる後進の若い書き手に、このあとはお任せします(拙文に批判的にでもいいので)。

    なお、自分は「愛好家」と名乗っているとおり、一視聴者かつユーザの吹替ファンに過ぎません。そういう立場と目線でまとめた吹替史でしたけれども、以下のサイトでは現場のプロデューサー・音響監督・声優事務所の方々の連載コラムを始め、インタビューや番組告知など貴重なインサイドからの情報満載です。吹替ファンの方はぜひ。

    吹替え専門サイト ふきカエル大作戦

  • 2019年7月29日月曜日

    文庫版『筒井漫画瀆本 壱』8/6発売


    実業之日本社『筒井漫画瀆本』が再編集の上文庫化されます。とり・みき『わが良き狼』収録の『筒井漫画瀆本 壱』は8/6発売。ただいま予約受付中です。カバーイラストはスーパーログさん。

    『壱』の他の参加作家は、相原コージ/吾妻ひでお/いしいひさいち/内田春菊/蛭子能収/加藤礼次朗/喜国雅彦/けらえいこ/三条友美/清水ミチコ/しりあがり寿/ふくやまけいこ/まつざきあけみ/南伸坊/矢萩貴子/山浦章(50音順敬称略)。巻末には筒井康隆さん自身が執筆した短編マンガ『アフリカの血』も特別収録されます。

    もともと単行本の1巻目には僕は『万延元年のラグビー』を描いて載せてもらったのですけれども、今回は諸事情により収録されず(「え〜なんで!?」と思われてる皆様、僕も同じくそう思っています)『筒井漫画瀆本ふたたび』に描いた『わが良き狼』を文庫版では壱巻目に持ってくることになりました。

    まあ、でも『瀆本』と『ふたたび』で続けて2本描かせてもらったのは僕だけだったので光栄至極なことでありました。いずれも素晴らしい描き手がそろう中、一人だけ特別扱いの感なきにしもあらずでしたので、この決定には納得しております。

    『万延元年のラグビー』は自分の短編集『ロボ道楽の逆襲』(イースト・プレス)に収録済みで電書化もされておりますので、未読で興味を持たれた方はそちらでお読みいただければ幸いです。

    ちなみに実業之日本社のサイトでもAmazon他の紹介でも『我が良き狼』になっていますが、正しいタイトル表記は『わが良き狼』(狼の読みは「ウルフ」)ですのでご注意ください。

    2019年7月24日水曜日

    日経夕刊「吹替映画の変遷史」第4回

    「断っておくが筆者はいわゆるタレント吹替をすべて否定するものではない。意外な抜擢の意外な好演に出くわすこともある......要は作品の大事な部分を活かす起用になっているかということだ」

    日経夕刊 とり・みき「吹替映画の変遷史」第4回。80年代〜90年代を振り返ります。

    2019年7月19日金曜日

    『フィルムメーカーズ ⑳大林宣彦』に寄稿

    7/19 樋口尚文さん責任編集の『フィルムメーカーズ ⑳大林宣彦』(宮帯出版社)が発売されました。
    とり・みきは『天国にいちばん近い島』のレビューを担当しております。『時をかける少女』担当は深町君こと現在はニッポン放送重役の高柳良一さん(角川書店編集者当時はとりの担当だったことも)『ねらわれた学園』は手塚眞さん……って、これは出てる奴に依頼したのか!?

    お二方はもちろん他の方の作品論も座談会もすべて読み応えがあります。最新作『海辺の映画館』(まだ出来上がっていないのでは……)のレビューまでなぜか載っている。

    少年チャンピオン50周年記念号


    発売中の「少年チャンピオン50周年記念号」にとり・みきも色紙とコメントを寄稿しております。

    2019年7月17日水曜日

    日経夕刊 「吹替映画の変遷史」第3回

    「原画ももちろん面白いのだが吹替もまた適材適所のオールスター......筆者の世代で『大脱走』ファンが多いのは原画よりむしろこの吹替版によるところが大きい」

    とり・みき「吹替映画の変遷史」第3回本日掲載です:日本経済新聞夕刊

    ☞第2回 長尺物 本気の毎週放映

    2019年7月12日金曜日

    プリニウス第59回「コリントス」がくらげバンチで公開


    『プリニウス』第59話「コリントス」がくらげバンチにて無料公開になりました。有名なウェスパシアヌスのあくび事件と、将軍コルブロへの自死勧告が描かれます。

    コルブロの処分に悩む皇帝

    2019年7月10日水曜日

    日経夕刊 「吹替映画の変遷史」第2回

    「『声優』という言葉......黎明期から活躍されてきたベテランの方々にうかがうと、この呼び方には最初は当惑、もっといえば反発を感じたと話される方が多い」

    本日の日経夕刊 とり・みき「吹替映画の変遷史」第2回目です。NHKの朝の連続ドラマ「なつぞら」ではちょうど吹替初期の様子が描かれている最中ですが、併せてこちらもお読みいただければ。

    ☞第1回 試行錯誤の時代 テレビが「声」の需要生む

    7/26 LiveWire小松左京追善トークに登壇します

    今月のEテレ「100分 de 名著」では小松左京スペシャルが放送中ですが、7月26日(金) に新宿のLiveWireで行われる「SFなんでも箱」スペシャル企画:小松左京命日追悼『沈没忌』~小松左京超濃厚トーク〜(長いね)に堺三保さん吉田隆一さんとともにとり・みきも登壇いたします。リンク先のページからふるってお申し込み下さい(当日参加も可)。

    当該ページのイラストはかつてとりが小松マガジン用に描いたもので、現在は小松左京ライブラリのロゴになっています。なお、残念ながらレギュラーの池澤春菜さんの出演は今回ありません。おじさんばかりで本当に申し訳ない。

    2019年7月5日金曜日

    プリニウス第60回「ケシ」


    「新潮」8月号はいつもより2日早く本日7/5発売です。ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』は第60回「ケシ」。何巻かに渡って交互に描いてきたプリニウスとネロがコリントスでついに再会します。狂気を帯びた皇帝と冷静な博物学者ほぼ二人きりの大芝居をご堪能ください。ヤマザキさん描く刻々と変わるネロの表情が見所です。


    プリニウスとネロが会うのはコリントス中心部にあったアポローン神殿で、遺跡が現存するギリシャ神殿では最も古いものの一つです。といっても残っているのは土台と柱7本だけなので内部の描写は想像(やや盛り気味)ですけど......。

    アポローンは芸能の神であり太陽神ヘリオスとも習合されました。音楽を愛し、自分を太陽神と見なした巨大なコロッススを建設中のネロにとっては、まさに自分と一体化した神であり、その神像を背負うことでプリニウスを威圧すべくここを再会の場に選んだのでしょう。しかし、博物学者はロドス島で巨大太陽神の残骸=なれの果てを見てきたばかりだったのです。

    2019年7月3日水曜日

    日経夕刊で「吹替映画の変遷史」スタート

    7/3付の日経新聞夕刊でとり・みきの「吹替映画の変遷史」(毎週水曜5回連載)が始まりました。テレビ初吹替から現在の劇場日本語版まで、駆け足ですが吹替の通史をおさらいします。

    過去に書いたことと重なる部分もあるかと思いますが、こういう「通史」というのは時間を置いて繰り返し書いておくべき(読者の世代が入れ替わるので)と思い、あらためて。駆け足なので人名作品名は多くは入れられませんが、俯瞰して気づいた新見解なども加えてありますのでぜひお読みください。

    第1回  試行錯誤の時代 テレビが「声」の需要生む

    2019年7月1日月曜日

    新録版『 マッドマックス 怒りのデス・ロード 』上映イベントに登壇します

    マックス/宮内敦士、イモータン・ジョー/安原義人 フュリオサ/本田貴子によるザ・シネマ新録版『 マッドマックス 怒りのデス・ロード 』無料イベント上映(8/4)にとり・みきも登壇致します。詳しくはオフィシャルサイトをご覧ください。