since2008. 2017年からはtorimiki.comにUPしたBLOG, NEW RELEASE & BAND情報を時間差で時系列順にアーカイヴしています

2012年4月30日月曜日

石ノ森スピリッツ6に吾妻さん・すがやさんと出ます

トークショーの告知です。石ノ森章太郎さんのお仕事を多方面から読み解いていく石ノ森スピリッツ。そのVol.6「スラップスティック」に登壇することになりました。まだ詳しいことは聞いていないんだけど、タイトルやゲストのメンツから察するに、石ノ森さんのギャグマンガ家としての側面を語る……のかな? たぶんそうです。

石ノ森スピリッツVol.6「スラップスティック」

会場:阿佐ヶ谷ロフトA
期日:5月3日(木曜日)12:00開場  13:00開演  ※昼の部です!
料金:前売¥2,000  当日¥2,100(共に飲食代別)
前売はローソンチケット【L:32658】ロフトAのWEB予約にて発売中

出演:吾妻ひでお / すがやみつる / とり・みき / 他?
司会:山田ゴロ

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【追加情報
第一部13:00〜14:00 出演:吾妻ひでお
 休憩
第二部14:30〜15:30 出演:吾妻ひでお / すがやみつる / とり・みき
 会場からの質問タイムも設けます
司会進行:山田ゴロ
トーク終了後、抽選会・チャリティサイン会を行います
※石巻の石ノ森萬画館復興支援基金に寄付いたします

2012年4月29日日曜日

3秒と日本沈没

IKKI6月号(小学館)でマルク=アントワーヌ・マチューの『3秒』(河出書房新社)を紹介しています。このBD、実は出たときから書評の依頼が僕の所に来るのではと思っていました。なぜそう思ったかは……百聞は一見にしかず。大好き。

あと、『鮮烈!アナーキー日本映画史1959-1979』(洋泉社)で『日本沈没』の項を担当しています。これまた大好きな映画。
なお、このムックは春日太一さんの『仁義なき日本沈没 東宝vs.東映の戦後サバイバル』(新潮新書)と一緒に読むといいかもしれません。

音声連サイトイラスト

リニューアルした音声連(一般社団法人 日本音声製作者連盟)のサイトのトップページイラストを担当しました。

もしかしたらこのあと細かい変更があるかもしれませんがとりあえず。声優さんや音声制作スタッフのインタビューも順次アップされる予定です。

夢枕獏さんの吉川英治賞受賞をお祝いする会

4月11日、夢枕獏さんの吉川英治賞受賞をお祝いする会に行ってきました。獏さんのお人柄と広い交友関係を示すように文壇・SF界(SFは文壇に入らないのかというツッコミはナシね)・マンガ界・格闘技界・芸能界からたくさんの人がお祝いに。喬太郎・彦いち・昇太の師匠連からは、陰陽師作家にふさわしい五芒星入りの“招き”看板がプレゼントされました。獏さんあらためておめでとうございます。

会場では受賞作『大江戸釣客伝』の挿画を担当された松本大洋さんと初めてお話ししました。あと京極夏彦さんに「僕もベータのビデオをまだ3台使ってます」と囁かれました。

青野武さん

帰京するなり青野武さんの訃報。詳しくは「映画秘宝」に書くことになると思うので、少しだけ。

ホフマンやデニーロやホッパーなどの重厚な役もあるのですが、ただ青野さんはお声も演技も個性が強烈な人なので、僕個人はいつも青野武は「青野武を楽しむ」という方向で観ていました。唯一無二の役者さんだったと思います。ご冥福をお祈り致します。

※声のお仕事を始められた頃の貴重なお話が劇団芸協のサイトで読めます→役者一筋

人吉帰省

私用あって4月の頭に生まれ故郷の人吉に帰省。幼稚園から高校まで一緒だった在京の同級生と一緒だった。

自分は一昨年も来ているが、友人は久方ぶりの帰郷。二人とも実家が別場所に引っ越した関係でめったに訪れる機会がなくなってしまったのだ。というわけで、まず訪ねたのが、二人が通っていたカソリック系の幼稚園。

園内へは入れないので桜越しに教会を撮影。保育施設は一新していたが教会は当時のままだ。ここの庭には古田織部考案という説もある織部灯籠、別名キリシタン灯籠の石竿が残っていて、一時期郷土史マニアの父親がはまって調べていた。ただし現在ではキリシタン遺物説には異論もあるとの由。

人吉城も春。胸川と球磨川が交わるこの写真の撮影場所は、かつての実家の真裏。幼少時には日常的に窓から見ていた風景で、当時はそんなことは思わなかったが、いまあらためて観光客視点で見ると贅沢な眺めだったかもしれない。ただし白塀と櫓は近年の再建で、昔は荒城と呼ぶのがふさわしいたたずまいだった。それはそれでいい風情ではあったが。


胸川も一時よりだいぶ綺麗になり、堰なども出来て、これは今のほうがいい。

そもそも城側だけではなく、対岸である自宅の裏側も石垣造りだった。それぞれの家の石垣の間の狭い石段を下りて河岸に出ていたのである。これも趣はあるが毎年水害が心配だった。実際に床上浸水したこともある。石垣の間にはアオダイショウも住んでいて怖かった。

夕方、温泉に入って、夜は下手すると40年ぶりくらいに会う小中学校の同窓生達と飲む。様子が当時のままの者もいれば、まるで別人化して誰だかわからない者も。街並みと一緒だ。話しているうち、当時以来一切口にしていなかったはずの友人の名前や店名などの固有名詞がスラスラと出てくるのに我ながら呆れる。


二次会は、帰郷の際はいつも寄る大工町のBEARS CAFEへ。マスターの吉村さんは、同じく人吉出身で『WXIII機動警察パトレイバー』総監督の髙山文彦さんの同級生。つい最近、お嬢さんの吉村そらさんがミス・ユニバース日本代表の選考会で九州代表かつ全国3位になった。

日が変わる頃に解散。田舎の夜は真っ暗だ。昔は帰郷してもごく限られた友人にしか会いたくなかった。自分の仕事と田舎でずっと続いてる別の時間との接点がなかなか見いだせず、会話に苦労したからだ。徒労のストレスよりは孤独を選んでいた。地縁や血縁のしがらみも苦手だった。いまだってあまり長居はしたくないのだけど、以前よりはそれらがあまり苦にならなくなった。里帰りというよりは、すっかり来訪客の気分が大きくなってしまったからかもしれない。良し悪しは別に風景の変化もそのことに一役かっている。

また、自分より若い世代の人達は一度は都会に出て、そういうメンタリティを故郷に持ち帰っており、以前よりは適度に不干渉でいてくれるようになった。地元の年寄りはつきあいが悪くなったと嘆いているかもしれないが、そのくらいの距離感が自分には心地よい。いや、もしかしたら自分はもはや部外者になっていて、それゆえの対応かもしれないが、それでもかまわない。部外者の視点で見ればけっこういい町だ、と思った。

帰京したらNHKの『鶴瓶の家族に乾杯』がちょうど人吉の回。散策したばかりのあちこちが出てきて偶然のシンクロに驚く。番組では焼酎蔵をいくつか紹介、見ていたTwitter上の友人やフォロワーが球磨焼酎を飲みたくなったとツイートしていた。お求めの節はWEB通販もやっている鳥越商店でぜひ(親戚なので堂々たる宣伝です)。ちなみにここの広告マンガも描いております。

くまBARイラスト

熊本市下通にあるくまもとの酒文化発信処"くまBAR"のサイト用に9コママンガを描きました。まさかあのキャラクター(いちおうBAR内に実際にあるフィギュアですけどね)を自分が描くことになるとは思ってもいなかった。

※くまBARは県の委託事業であり認可を受けてあのマスコットキャラを使用しております。

大人計画『ウェルカム・ニッポン』

3月29日、下北沢本多劇場で大人計画『ウェルカム・ニッポン』。長丁場一秒のだるさもなく楽しめました。いつもの「イヤな感じ」もちゃんとあるのだが、全体としては「明るく楽しめる大人計画」という感じ。ただし初見の人はわかりませんが。

一人一人が名をなす役者さんになって、それぞれ得意技を見せる場面が織りこまれてる、という点で、途中なんとなく吉本新喜劇を想起(悪い意味ではありません)。サーヴィス満点。

あと、昨年からケラさんや天久さん(シティボーイズ)や他の芝居を観てきて、震災とギャグということについてずっと考えているけど、その点だけを考えれば現場だけで消滅して反芻できない演劇はかなり有利かな、などと色々。