since2008. 2017年からはtorimiki.comにUPしたBLOG, NEW RELEASE & BAND情報を時間差で時系列順にアーカイヴしています

2016年12月26日月曜日

リ・アルティジャーニ第7回

「芸術新潮」1月号発売中。特集は「美少年」ですがバラのなんとかとかいうマンガは載っていません。代わりにヤマザキマリ+とり・みきの『リ・アルティジャーニ』第7回掲載。今回は真冬のフィレンツェが舞台。 ドゥオーモのクーポラはまだ建設中です。

2016年12月23日金曜日

2016年12月21日水曜日

『るんるんカンパニー』『クルクルくりん』電書化

今年は色んな旧作が電書化されましたが、どん詰まりになってビッグタイトル(当社比)二作の電書化のお知らせです。12/31『るんるんカンパニー』『クルクルくりん』配信開始。

2016年12月18日日曜日

プリニウス第35回

『プリニウス』第35回が載った「新潮45」1月号が発売されました。
今回は古来より「地中海の燈台」と称されたストロンボリ島の噴火、噴火、またまた噴火、数えたら16コマ以上色んな噴火シーンを描きました。プリ大師も好奇心が暴走し遭難寸前。わだつみの中の田所博士みたいになってます。

2016年12月16日金曜日

各国版プリニウス

『プリニウス』特設サイトより

『プリニウス』の海外版が続々と刊行されています。すでに台湾、香港版(繁体字中国語版)は9月、スペイン語版は10月に第1巻が刊行され、来年1月には韓国語版、フランス語版が刊行される予定です(各国版のカバーは、下の画像をご参照ください)。

また、フランス語版刊行を記念して、来年1月下旬にフランスのアングレームで行われる「アングレーム国際マンガ祭」に、ヤマザキマリ&とり・みきが公式ゲストとして招待されています。同祭は、ヨーロッパ最大級のバンド・デシネのイベント。古代ローマの博物学者を日本人が描いた「プリニウス」が、ヨーロッパでどう評価されるのか、非常に楽しみです。

漢字の“大師 普林尼”というタイトル表記はなかなか格好いいと思うのである

2016年12月8日木曜日

おすすめ文庫王国2017

今年も本の雑誌社「おすすめ文庫王国2017」に恒例『SF大将を描いております。今回は、なぜかこれまで描いていなかったエリスン。

2016年11月18日金曜日

プリニウス第34回

本日は「新潮45」12月号の発売日です。ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』は34回目。プリニウス一行が訪れたこの火山島は、さてどこでしょう?
 

2016年11月10日木曜日

2016年11月9日水曜日

この世界の片隅に

プリ執筆中、抜け出して『この世界の片隅に』(ほぼ最後の?)試写へ。

すばらしい原作がそれを映像化するのにもっともふさわしい監督によってアニメ化され、もっともふさわしい女優によって演じられた……そんな印象。画面の片隅に一度きり数秒しか登場しない動物・虫・花・絵の具箱……すべてが愛おしく美しい。対空砲火の爆煙すらも。

終映直後に詳しい感想を聞かれたのだけどうまく言葉が出てこず。言葉で伝えきれないものを絵にしているのだから当然かもしれない。いっぽうで語りたいものが多すぎるからでもある。といっても画面はあくまでストイック。これ見よがしでない淡々とした、しかし精密な日常が続く。一瞬の描写にたぶん数十冊・何年ものディテールが詰まっている。

我々の合作も少なくとも志的には同様のクオリティを目指して作っている。先駆の素晴らしい作り手がいることは心強く目標にもなる。今週末より公開。劇場は限られていますがぜひ観てください。


付記リンク

●一緒に試写を観たヤマザキマリさんのブログ →こちら
●公式サイトに応援コメントを載せていただきました→こちら

2016年11月3日木曜日

キチムシ16開催

本日は手塚治虫の誕生日にして(なので)漫画の日にして、吉祥寺リベストギャラリー創にてキチムシ16開催の日です。洗練された出品作が並ぶ中、とりマリコーナーはご覧の通り香港やイタリアのバチモんTシャツ屋台的な、いかがわしい場末の雰囲気をかもしだしております。

ちなみに古代ローマ風マンガの神様像についているラテン語のキャプションは「アイデアは売るほどある」と書いてあります。

2016年10月26日水曜日

リ・アルティジャーニ第6回

芸術新潮11月号発売中です。

ヤマザキマリ+とり・みき『リ・アルティジャーニ』は第6回。小坊主リッピがカルミネ教会で見たものは……。

ちなみに今回の特集はクラーナハ。その解説もヤマザキさんが書いています。

2016年10月24日月曜日

2016年10月23日日曜日

札幌LIVE無事終了

札幌LIVE無事終了。はるばる徒歩で3階までお越しいただいた皆様、ありがとうございました。

2016年10月18日火曜日

プリニウス第33回

「新潮45」11月号発売中。『プリニウス』は33回。今回は新キャラ登場。謎の子供と闇夜のカラス。

写真右ページの最後のコマなどは、昔の週刊少年誌の紙質と印刷では完全にベタつぶれでNGだったでしょうね。「新潮45」はまたとくにプリニウスのページだけよい紙で刷っていただいているのだけど。

2016年10月16日日曜日

『メカ豆腐の復讐』発売

本日は『メカ豆腐の復讐』(イースト・プレス)の発売日でございます。皆さんどうぞよろしく。
 

2016年10月15日土曜日

ポンペイの壁画展in神戸トークショー

ポンペイの壁画展@兵庫県立美術館は本日より開催。12月25日まで。

10月16日〔日〕午後2時からはヤマザキマリ×とり・みきのプリニウスコンビでトークショーがあります。無料ですが要閲覧券。神戸近郊の方どうぞお越しくださいませ。

2016年10月14日金曜日

書泉グランデにてプチ原画展

本日10/14より書泉グランデにて『メカ豆腐の復讐』発売を記念して、原画の一部を展示してもらっています。

僕のマンガは紙に描いて仕上げはデジタルなので(自分でいうのもなんですが)原画と完成原稿の違いがよくわかって面白いと思います。写真撮影可。

2016年10月8日土曜日

小松左京の猫理想郷

小松さんの猫に関するエッセイ・対談・小説を集めた猫作品集『小松左京の猫理想郷』が届きました。詳しい内容はこちら ※リンク先は小松左京ライブラリ
僕の短い小松左京&猫マンガも載っています。解説は小松さんに負けず劣らず愛猫家の相方・ヤマザキマリさん(本書に関するヤマザキさんのブログはこちら)。

2016年10月6日木曜日

とりマリin barbandnight #10

10/10、来週に迫ってまいりました。諸々の原稿は上がるんでしょうか……

Bachibouzouk presents barbandnight vol.10

やって参りました、毎年恒例バシブの飲み放題宴会ライブ。
今回は10回目を迎えてパワーアップするために場所を下北沢ガーデンに変えて臨みます。
皆さん飲んで騒ぎましょう!
チケットはバシブでも販売します。

【日時】10月10日月曜日 15時30分 開場 16時 スタート
【会場】下北沢Garden 
【チケット料金】前売3,000円 / 当日3,500円
※入場時、別途1ドリンク代600円もしくは1500円飲み放題のいずれかをお選びの上、お支払いください
【チケット取扱い】
・バシブズーク店頭
・GARDEN店頭(13:00〜21:00)
・イープラス

終演後みんなで楽しい打ち上げ有り。

【出演バンド】(変更有り)
reina kitada & watson parkar2strokes
MARIHORI
キセキノトマトズ
とりマリ&エゴサーチャーズ
スロラナspブレメン
水中、それは苦しい
クロソワン
ベンベケベンズ
Alzheimer's high

2016年9月19日月曜日

このマンガがすごい! 対談インタビュー 後編

このマンガがすごい! WEB ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス』対談インタビューの後編がUPされました。

題して“古代ローマに話題の不動産王・トランプ氏が登場!? 「とりマリ」コンビが魅せる「多面性」の醍醐味”

プリニウス第32回

 
したコメやってる間に『プリニウス』第32回掲載の「新潮45 」10月号 が発売されていました。

今回の前半は幼きポッパエアのイルカショーを、後半は嵐の航海をご堪能ください。次回は洋上だから水平線とカモメだけ描いておけばいいか(小林まこと先生の教え)と安心していましたが、フタを開けてみたらとんでもないことになっていました……。

2016年9月18日日曜日

とり・みきの吹替え凄ワザ講義第2弾終了

写真は吹替え専門サイト ふきカエル大作戦!! より
ムーブマン様よりご提供
したコメ「名探偵登場」及び「とり・みきの吹替え凄ワザ講義第2弾 危険戦隊デンジャー5」にお越しいただいた皆様どうもありがとうございました。吹替は大変なことになっていましたが、トークショーは適度な暴走で一安心。どちらもお楽しみいただけたと思います。当日の様子はこちらに詳しく。商品化されましたらまたどうぞよろしくお願いします。

しかし、控え室の張り紙が微妙に間違っていた……

2016年9月15日木曜日

『メカ豆腐の復讐』公開

 
装丁:木庭貴信+川名亜実
(オクターヴ)
マトグロッソに、正真正銘、現時点のとり・みき最新作『メカ豆腐の復讐』がアップされました。カラー10ページ。

10/16にイースト・プレスから発売される同タイトルの単行本用に描き下ろした作品の先行公開です。『ロボ道楽の逆襲』同様、主に色々な雑誌やムックの特集用に描かれた読み切り作品を集めた短編集。発売が近くなりましたら、また詳しい内容紹介をお知らせしたいと思います。帯文は畏れ多くも萩尾望都先生(収録作品にも登場します)に書いていただきました。もったいなや。

『ロボ道楽の逆襲』電子書籍版

装丁:木庭貴信+松川祐子(オクターヴ)
電書化ラッシュが続きます。9/15、電書版『ロボ道楽の逆襲』(イースト・プレス)がKindle、iBooks、他主要電子書店にて配信開始になりました。

複数の場所で描いた短編をリミックスした表題作から、筒井康隆、小松左京、みなもと太郎のパロディorカバーバージョンまで、カラー34ページを含むとり・みきのバラエティショー。

電書版ではわかりづらいですが、オクターヴデザインのカバーは開くとこんな感じ。
 
 

2016年9月14日水曜日

山下達郎「CHEER UP! THE SUMMER」発売

 
本日9/14、山下達郎さんのニューシングル「CHEER UP! THE SUMMER」がリリースされました。ジャケットにとり・みきのイラストが使われております。

詳しくはワーナーの山下達郎スペシャルサイトで。

2016年9月12日月曜日

このマンガがすごい! 対談インタビュー 前編

 
「このマンガがすごい! WEB」のサイトに、ヤマザキマリ×とり・みきの『プリニウス』対談インタビューが掲載されました。けっこう分量があります(今回は前編)。

あと紹介されてる幽霊のシーンはこっちが話してるコマと違ってるけど、まあいいか。訊き手は井口啓子さん。


※後記:幽霊のコマは修整されております

2016年9月9日金曜日

『プリニウス』第4巻電子書籍版

装丁:セキネシンイチ制作室

電書版リリースの告知が続いておりますが、こちらは新刊。本日9/9『プリニウス』第4巻が、Kindle、iBooks他主要電子書店で配信開始されました。

2016年9月8日木曜日

『しゃりばり』電子書籍版

装丁:ペッパーショップ(古賀学)

ジークフリート伝説、アーサー王伝説など、中世騎士物語に材を採ったとり・みきのギャグマンガ『しゃりばり』(イースト・プレス版 解説:おおひなたごう)が電書化されました。

『しゃりばり』は双葉社から出ていた「月刊スーパーアクション」という月刊誌に『吉田さん危機一発』の次に連載された作品で、タイトルはフランス語で馬鹿騒ぎを意味するCharivariから来ています。

80年代には、マンガマニアやSFファンにターゲットを絞った月刊誌が幾つかありました。スーパーアクションもそのひとつで、諸星大二郎、星野之宣、藤子・F・不二雄、板橋しゅうほう、花輪和一、山上たつひこ、蛭子能収、坂口尚、原律子、藤原カムイ、いしいひさいち、吾妻ひでお、西岸良平……といった方々が連載していました。こうしてお名前を並べていても心が躍ります。70年代後半の少年チャンピオン(僕がデビューする前)がよく「何一つ読み飛ばすものがなくすべて面白かった」と評されますが、SFマンガマニアにとっては80年代のスーパーアクションもそういう雑誌だったのです。

今回の電書版の底本は復刻されたイースト・プレス版ですが、最初の単行本は当然双葉社から出ています。

その際のカバーイラストは日本におけるヒロイックファンタジーのイラスト の第一人者・末弥純さんにお願いしました。もったいないにもほどがあるこちらの表紙も、この機会に併せてご紹介しておきましょう。いまから思うと僕の主人公の絵は邪魔ですね。潔く末弥さんのイラストのみにしておけばよかったなあ。

しかし、この当時は平凡パンチで『愛のさかあがり』 の週刊連載をやりつつ、月刊コミコミと月刊スーパーアクションにも同時に連載を持っていたわけで、いったいどこにそんな時間があったのだろう、と思ってしまいます。
 

2016年8月31日水曜日

『もう安心。』電子書籍版

装丁:ペッパーショップ(古賀学)

過去作の電書化が進んでおりますが、9/1付でイースト・プレス版『もう安心。』がKindle、iBooks他主要電書書店で配信開始となりました。

自分のマンガを自分で分類解説するのもどうかとは思いますが、初めて本書に接する方もおられると思うので、簡単なご案内を。

僕のマンガは大雑把にいってギャグ、エッセイコミック、シリアスなストーリー物の三つに分かれます(呼び方が適当かどうかわかりませんが、とりあえず便宜的にそう呼んでおきます)。デビュー以来メインで描いているギャグマンガだけでも、『遠くへいきたい』のようなセリフ無しの9コママンガから、『キネコミカ』『SF大将』のようなパロディ、『DAI-HONYA』『冷食捜査官』などのストーリーギャグ、と色々タイプがあります。

その中で1987年刊の『a Heebie-jeebie』(ひいびいじいびい)を皮切りに続けているスタイルがあります。体裁としては一篇が数コマから10ページくらいのショート・スケッチ集なのですが、それぞれのエピソードは独立しているようで相互に入れ篭状に繋がっており、一巻単位としてみても1つの作品のようになっている……ことを目指した短編集です。

左から白泉社版『ひいびいじいびい』 同ぶんか社版 『人達』『御題頂戴』
装丁はいずれも祖父江慎+コズフィッシュ
『a Heebie-jeebie』以外に『人達』『御題頂戴』などがその系譜になります。最初からそう目論んで1つの雑誌で連載したものもあれば、全然別場所で描いた短編をリミックスして、単行本化の際にそう仕立て上げたものもあります。今回電書化される『もう安心。』は後者です。

もともとは青林堂で書籍化されましたが今回のはイースト・プレス版。青林堂版のカバーは劇作家・演出家の天野天街さんによるコラージュでした。

時事ネタとして出てくる直近のオリンピックがバルセロナ五輪……という時代の作品ですけれども、読み返してみたらさほど古びてない気もします。まあ、それは気のせいで作者が当時から全然進歩してないだけかもしれません。新しい読者の感想をお聞かせいただければ幸いです。あ、もちろん再読の人も。

2016年8月30日火曜日

『エイリアン2 <日本語吹替完全版>』

吹替の帝王シリーズ最多6種の吹替音声を収録『エイリアン2<日本語吹替完全版>』本日発売です。ブックレットでとり・みきが鈴木弘子さん(TBS版リプリー=シガニー・ウィーバー)と田中秀幸さん(テレ朝版ヒックス=マイケル・ビーン)にお話をうかがっております。詳しくはFOXのこの特設サイトで。
 

2016年8月26日金曜日

とり・みきの吹替え“凄ワザ”講義 第2弾

今年もしたまちコメディ映画祭in台東にて企画を担当いたします。しかも2コマ!
  
まず最初は滝口順平さんの『カウボーイGメン』 から数えて吹替60周年ということで、長尺物(洋画劇場)全盛時の月曜ロードショー版の吹替で『名探偵登場』を上映します。吹替陣はピーター・フォークを小池朝雄、デヴィッド・ニーヴンを中村正、ピーター・セラーズを羽佐間道夫という定番に加え、滝口順平、内海賢二、千葉耕市、高橋和枝、藤波京子、花形恵子、千葉繁、幹本雄之……という豪華メンツ。終了後に羽佐間道夫さんをゲストにトークショーを行います。

2016年9月18日(日)開場10:30/開演11:00
開催場所:東京国立博物館 平成館

料金:前売 1,500円 当日 1,800円(自由席)チケットぴあにて販売中
詳しくはしたコメの吹替え60周年記念上映『名探偵登場』サイトをごらんください


さらに同日の午後には同じ会場にて「とり・みきの吹替え“凄ワザ”講義」第2弾と銘打ち、日本未公開未放映のテレビシリーズ『危険戦隊デンジャー5~我らの敵は総統閣下~』から3本を、この講義のための新規の吹替で上映します。吹替陣は、羽佐間道夫、江原正士、堀内賢雄、千葉繁、星野充昭、甲斐田裕子、森洋子、他。

こちらも終了後に羽佐間道夫、江原正士、堀内賢雄、千葉繁、甲斐田裕子、森洋子、多田野曜平(予定)の各氏をゲストにトークショーを行います。とにかく台本にないことを喋らせては右に出る人がいない人だらけで大変なことになっています。こちらもチケット販売中。お早めに!

2016年9月18日(日)開場14:00/開演14:30
開催場所:東京国立博物館 平成館

料金:前売 1,500円 当日 1,800円(自由席)チケットぴあにて販売中
詳しくはしたコメの映画講義「とり・みきの吹替え“凄ワザ”講義」第2弾サイトをごらんください

とりマリ札幌ライヴ

 
とりマリ&エゴサーチャーズの札幌ライヴが決まりました。

もりもとpresentsとりマリin北海道

出演:とりマリ&エゴサーチャーズ
   ヤマザキマリ(vo)
   とり・みき(Gt)
   葛岡みち(Key)
   伊藤健太(Ba)
   松井泉(Per)

日時:2016年10月22日(土)
会場: PROVO (北海道札幌市中央区南6条東1-1 KIビル3F)
協賛:株式会社もりもと(千歳市)


TiGETのこのサイトで2016年8月27日12:00から予約開始

2016年8月25日木曜日

芸術新潮9月号

 
本日8/25発売の芸術新潮9月号、特集はサザエさん・安野モヨコさん・篠山紀信さん。

ヤマザキマリ+とり・みき『リ・アルティジャーニ』の第5回も載っております。今回は「ルネサンスの職人画家にもエージェントはちゃんといた!?」の巻。

ちなみに今月の新潮45『プリニウス』はお休みです。予定通りで落としたのではないので念のため。

2016年8月14日日曜日

山下達郎「CHEER UP! THE SUMMER」

山下達郎さんのニューシングル「CHEER UP! THE SUMMER」のジャケットにとり・みきのイラストが使われました。

発売は9月14日ですが、iTunes Store、レコチョク、その他主要配信サイトでは8月18日(木)より先行配信されます。詳しくはワーナーの山下達郎特設サイトで。

『SF大将』電子書籍版

8月15日『SF大将』電子書籍版が配信開始されます。

電書版には、書籍版・文庫版発売以降に「S-Fマガジン」「本の雑誌別冊・おすすめ文庫王国」等に描かれた作品も追加収録(計36p)されています。いわゆる増補改訂版です。


SF大将 enlarged and revised edition 

電書版追加収録作品

●SF小僧の逆襲(S-Fマガジン/2006)4p
●SF小僧の花嫁(S-Fマガジン/2010)4p
●SF小僧の息子(S-Fマガジン/2014)4p
●SF小僧の幽霊(Comic S 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー〔SF篇〕/2016)4p 

とり・みきのSF大将/虐殺器官(おすすめ文庫王国/2010)2p
とり・みきのSF大将/万物理論(NOVA版/2010)8p
とり・みきのSF大将/果しなき流れの果に(おすすめ文庫王国/2011)2p
とり・みきのSF大将/都市と都市(おすすめ文庫王国/2012)2p
とり・みきのSF大将/クラーケン(おすすめ文庫王国/2013)2p

2016年8月12日金曜日

『キネコミカ』電子書籍版

『キネコミカ』の電子書籍が、Kindle、iBooks、楽天、等主要電書書店で発売されております。

中身はハヤカワコミック文庫版と同じ。初版のソニーマガジンズ版ではモノクロ収録だった作品も、文庫化の際にすべて二色化して収録し直しましたが、電書版もオール二色です。90年代に上梓した作品ですので、とりあげている映画がそれ以前のものに限られるのはご容赦ください。
 

2016年8月1日月曜日

『DAI-HONYA』『THE LAST BOOKMAN』の電書化に際して思うこと

 
書店管理官シリーズの『DAI-HONYA』『THE LAST BOOKMAN』(原作:田北鑑生)が電書化されました。Kindle、iBooks、楽天、等主要電書書店で既に配信されています。

この2作品の電書化というのは皮肉めいててなかなか感慨深いものがあります。すでにこの2作をお読みになっている方は、その意味するところはおわかりと思いますが、未読の方もおられると思うので、ネタバレしない範囲で記しておきましょう。

『DAI-HONYA』が初単行本化されたのは1993年。CD-ROMやフロッピーディスクを利用した電子書籍用リーダーが発売されたばかりの時代でした。民間のインターネットもまだありません。原作の田北さんの先見性には驚くばかりですが、それもそのはずでこの頃彼は現役の書店店員だったのです。


1作目では「紙の本」を読む文化はいっきに衰退するかと思いきや、いびつな形で先鋭化・巨大化します。そうした本をめぐる犯罪に対処すべく登場したのが「書店管理官」という設定です。『DAI-HONYA』では主人公の書店管理官と書店テロリストの戦いを、巨大書店を舞台に描いています。

その続編『THE LAST BOOKMAN』が出たのは2002年。こちらでは書店管理官すら、もはや御用済みでお払い箱の時代になっています。今回の敵は世界中の情報を独占管理しようとする巨大配信組織の「調和社」。これもまた現在のAmazonやiTunesの隆盛を先取りしていた……と、まあそれくらいは作者が自分でいっても、内輪ぼめや自慢にはならないでしょう。

電書化が皮肉、と書いたのは、つまり、どちらも「紙の本」の終焉に抗った人々を描いた作品だからです。

さて、上梓してからだいぶ年月が経っているので、少しだけバックステージの話をしてもいいかもしれません。ここから先は既読の方向けです。といっても未読の人も結局読んじゃうでしょうから、そのへんはいちおう考えて書きます。

『THE LAST BOOKMAN』は『DAI-HONYA』の続編という形を取っていますが、少々成り立ちが異なっています。

『DAI-HONYA』はそもそも田北さんが読み切りのつもりで原作を描いてきた作品です。したがって原作はもう少しシンプルで短いものでした。しかし、描かれている世界背景がとても魅力的だったので、僕はこれを単行本1巻=連載12回くらいの長さで描きたいと思いました。

なので、原作に後から詰め込めるだけのギャグやサイドストーリーを詰め込んで膨らましました(その作業にはもちろん田北さんもかかわっています)。とにかくコマのどこかにはヒトネタぶちこむ、くらいの勢いで描いています。

いっぽう『THE LAST BOOKMAN』のほうは、最初から彼は連載物のつもりで原作を書いてきたのですが、今度は長すぎました。そのままマンガにすると足かけ3年=単行本3巻分は必要な話になっていました。

連載する予定の月刊誌は開始前から存続の危機が聞こえてきており(よい作品は多かったのですけどね)事実、連載終了直後にこの雑誌は休刊してしまいました。そういう事情もあって、これもまた前作同様単行本1巻の長さに収めたい、と僕は思いました。

ただし、前作はギャグで膨らましたのですが、今回は「削って」1巻分に縮めなければなりません。結果として、お話にあまり関係ないくだらないギャグの数は、前作ほど入れることは出来ませんでした。

もうひとつ、『THE LAST BOOKMAN』はデジタル作画を導入した最初の作品でもありました。当然試行錯誤はあり、現時点から見るとあまり洗練されていない使い方があちこちで見られます。まあこれはしかたがないですね。

話の内容に関しては、作者からつけ加えることはありません。

ただ、いまでもときどきオタクvsサブカルみたいな話がTLに流れてきますが、僕のオタク観、サブカル観、コレクター観というのは、全部『DAI-HONYA』の中に詰め込んでギャグとして昇華して描いたつもりです。これ以上につけ加えて言葉でなにか語ることは、20年以上経ちましたが、あまりありません。

既読の方は、そういう視点もちょっと気にとめて再読してもらえると、あらたな発見があるかもしれません。また、当方は「耐用年数の長いギャグマンガ」を描くのがモットーですから、20年以上見落としていたギャグの発掘もあるかもしれません。

そして新しい読者の方は、disりでもなんでもいいので率直な感想を聞かせていただければ幸いです。作者はいつでもエゴサーチしています。