since2008. 2017年からはtorimiki.comにUPしたBLOG, NEW RELEASE & BAND情報を時間差で時系列順にアーカイヴしています

2017年8月29日火曜日

「昭和」の子役~もうひとつの日本映画史

樋口尚文さんの新刊『「昭和」の子役~もうひとつの日本映画史』(国書刊行会)

子役から昭和の映画を語るという面白い試み。子役といっても高峰秀子、長門裕之、浅丘ルリ子、石橋蓮司、砂糖蛾次郎、吉永小百合、風間杜夫、水谷豊、松坂慶子、火野正平なども含むので(確かに皆さん子役出身ですけど)ちょっとずるいという気もしますし、十代デビューとはいっても高柳良一、薬師丸ひろ子、原田知世を「子役」とは認識していなかったので虚を突かれた感じです。

とはいえ、第一部のインタビューに登場する池田秀一、春田和秀、高野浩幸、斉藤浩子、水野哲、高柳良一というメンツのセレクトはいかにも樋口さんならではで、いわゆる「子役」という出自やスタンスを積極的にセールス・ポイントにしているような人は省かれています。その分、よくある子役悲話とは違って、とてもナチュラルな、彼らの目を通した当時の現場の雰囲気や有名俳優・監督の素顔が伝わってきます。とくに僕の世代だと自分の成長とともに視聴してきた作品名がたくさん飛び出すので、その分楽しめました。

そうそう、高柳君の編集者時代の話には僕の名前もちらっと出てきます。当時はまさか自分が夢中になった番組や映画の登場人物が自分の原稿を取りに来るとは思わなかったなあ。

その高柳君と樋口さんのトークショー(9/13)もある大林宣彦映画祭が池袋新文芸坐で開催されます。9/3~9/17。※9/30のアンコール上映にも高柳君登場だそうです。

2017年8月28日月曜日

リ・アルティジャーニ第10回

 

芸術新潮9月号は【特集】〈永久保存版〉30人の批評家が投票! 日本アニメ ベスト10。ヤマザキマリ+とり・みき『リ・アルティジャーニ』は第10回。バブル期で建築ラッシュのフィレンツェを描きます。

2017年8月25日金曜日

プリニウス第6巻 10月7日発売決定!

新潮社プリニウス特設サイトより

お待たせしました!『プリニウス』の最新巻となる第6巻が10月7日に発売されます。

この巻の要所は「アフリカ大冒険&ローマ宮廷内の陰謀」。前巻の最後で大噴火に見舞われたプリニウスは、何とかアフリカに上陸。そこで出会うもの全てに好奇心を刺激され、心穏やかな日々。一方、帝都ローマでは倦怠の日々をおくる皇帝ネロをよそに、陰謀が渦巻き、大惨事の予感......。乞うご期待! 



写真は巻末収録用の対談中の著者2人

2017年8月21日月曜日

ジェリー・ルイス

亡くなったジェリー・ルイスの声は近石真介さんが担当することが多かったですね。底抜けコンビの相方ディーン・マーティンは、近石さんがルイスの時は、ほとんど羽佐間道夫さんが務めていました。フジでは広川太一郎(マーティン)+愛川欽也(ルイス)という『底抜け西部へ行く』がありましたが。

洋の東西を問わずコメディアンのリスペクトの多いコメディアンで、ジョー・ピスコポやぼんちおさむのモノマネも面白かった。『底抜け慰問屋行ったり来たり』(里見たけし版吹替あり)では珍妙な日本にやってきて早川雪洲と絡みますが、たぶん全部セットとロケセットでした。

とつぶやいたら町山智浩さんからトレーラーを教えてもらいました。これこれ。


2017年8月20日日曜日

みなもと太郎先生画業50周年

昨夜はみなもと太郎先生の画業50周年記念祝賀会に行ってまいりました。どこを向いてもマンガ界のレジェンドだらけでした。来年1月には三谷幸喜脚本の『風雲児たち』がNHKで放送されるとのことで、これも楽しみ。

西塔紅美さん バロン吉元さん みなもとさん
これ以外にもう1枚あるのです

2017年8月19日土曜日

羽田のオジギ女子

日本到着したての相方の人から空港近くのオジギ女子が送られてきました。

2017年8月18日金曜日

プリニウス第42回

「新潮45」9月号発売。

『プリニウス』は42回。政情不安の中、ネロはアンティウムに避暑にいったりネアポリスでジャイアンリサイタルを行ったり。そんな中、ついにローマに火の手が……

2017年8月17日木曜日

忘れようとしても思い出せない

ちょっと前まで別の部屋に移動するとその瞬間にそこへ来た用件を忘れていた。元の部屋に戻ると思い出すのだが、すぐさま引き返して別の部屋へ入るとまた忘れている。行った先々の部屋で何をしに来たのかわからぬまま部屋間を移動するだけの男。

最近はもう一歩進んで、ドアノブに手をかけているときになんで部屋を出ようとしているのかわからなくなりつつある。部屋を出る理由を見失う日も近い。

2017年8月15日火曜日

終戦の日

「自分と考えが違うものや、自分が一見腹が立つようなものに対して寛容な気持ちを持つこと。この習慣が極めて重要ですね(中略)それを養うのが僕は歴史だと思うんです」

磯田さんとは、1年に1回くらい、某歴史好きの人達の集まりでお目にかかりますが、会った瞬間から時候の挨拶も飛ばして本題に入るような熱い方です。

それはともかく、引用したのは大切な提言ですね。世の中は二項対立では出来ていなくて、ベン図の交わりにいる人のほうが多いと思うのだけど、ツイッターとかだと、それがむりやり二項対立の図式に押し込められがちになる。

そればかりか、自分もまたいつのまにか寛容さを失って「おれはどっち側か」「どっちが正しいか」なんて考え始めてしまう。たいがいはどっち側も、何割かは正しくて何割かは間違ってるのが常なのに(自然科学や数学はまた違って、唯一の正しい解があったりしますが)。

そういうわけで、どうも自分は、共感したツイートはもちろんですが、自分では絶対こうは思わないだろうな、というような、目からウロコが落ちるようなツイートを見ると、これまた思わずfavoってしまう傾向があるようです。

いまはハートマークでイイネという呼称になってしまったけど、以前はそうではなかった(単なる☆マークだった)ので、「こういう立場や考え方もあるのだな」という、自分の考えに客観性を持たすための、いわば付箋がわり、チェックマークがわり。自分にとってのツイッターは息抜きや気晴らしであるとともに、ギャグやネタを考えるための情報収集装置でもあるので、いろんな立場の人の考えが見渡せたほうがいいのです。

しかし、気がつくと自分とは反対の意見ばかりハートマークがついていることもあり、それはそれで周りに誤解を与えそうだ。いまはほっとくとリツイートだけではなくイイネも勝手に表示されるようになっているので、単に優柔不断かつ付和雷同なヤツに見えているかもしれません。

さて、世界的には降伏文書調印の9/2を戦争終結の日としている国が多いようです。ただ、賛否はともかく、玉音放送日の8/15を終戦の日にしたのは、日本人の「気分」的には絶妙の制定であったと思います。

旧盆で元々死者を身近に感じる慰霊の日であること。加えて帰省でファミリーが集まっている場では戦争を生きた親や祖父母の話も聞けたでしょう。

さらに子供の頃は、夏休みがこの日を境にあと半月で終わるという、サザエさんや日曜洋画劇場のテーマのような秒読みの哀愁を、毎年この日のお昼のサイレンやNHKニュースで感じていました。「終わり」の「気分」にひたるには最適のタイミングです。

そうそう、テレビの戦争関連の特集番組も、休み中なのでじっくり視聴出来た。近頃見ていて嘆かわしい気持ちになることの多かったNHKスペシャルも、ここ数日の終戦関連番組は、取材も構成も気合いが入っていて素晴らしい。Nスペの底力を見せてもらっています。

2017年8月1日火曜日

最初のカセット

中学時代、最初にラジオカセットテープレコーダー(SONY CF-1300)を買ってもらったときに付いて来たデモテープが出てきました。その後、録音用も音楽カセットも何百本買ったかわかりませんが、こうして自分が初めて手にして初めて聴いたカセットテープが残っているのは、なんとも不思議。

記憶では「確か『サンホセへの道』が入っていたはず……」と思っていたのですが、それは当たっていました。でもSONYだからボサ・リオ盤でもディオンヌ・ワーウィック盤でもないですよね。そもそもデモテープですしイージー・リスニング的な音源だったはず……おそらくカラベリときらめくストリングスあたり?

「聴いてみればわかる」とデッキに放り込んだのが運の尽き。ランニングさせたら一瞬でテープが切れてしまいました。まあ無理はありません。

放送部に在籍したこともあるくらいで、オープンリールはいざ知らず、昔はカセットでも分解してテープをスプライシングしてましたが、さすがにいまその面倒臭い作業をやる気力はない。仕事中だし。

というわけで、暇になったら、繋いで聴いてみたいと思います。