since2008. 2017年からはtorimiki.comにUPしたBLOG, NEW RELEASE & BAND情報を時間差で時系列順にアーカイヴしています

2017年12月31日日曜日

オフィシャルサイトリニューアルのお知らせ(再)

2017年もお世話になりました。既にご案内の通り、少し前にアカウントを移行し、とり・みきのオフィシャル・サイトとしてこちらにリニューアルしております。


今後は、仕事やイベントやライヴのインフォメーションは上記のサイトで行っていく予定ですので、そちらをご参照いただければ幸いです。たまに書く雑感や日記めいたものも、まずは上記サイトのブログのほうにUP、こちらは少し時間を置いての格納場所として使用していくつもりです。

というわけで、来年も引き続きよろしくご愛顧のほど、お願い申し上げます。

2017年12月30日土曜日

12/29 ねこカル忘年会ライヴ

撮影:金沢恭孝
17:00入りで出番が0:00を回っていたという長丁場でしたが、我々よりも、もちろん、ねこカルとハウスバンドの方々のほうが大変だったでありましょう。皆さんお疲れ様でした。とりマリ+みちは「Amazonas」と「Alem do mar e ceu (海と空の彼方) 」の2曲をコラボ。
多数のゲストの大トリはZABADAKの小峰公子さん。締めくくりにふさわしい圧巻のパフォーマンスでありました。出番の前後にはヤマザキさんと昆虫談義(同性ではなかなか同好の士に巡り会わないとのこと)で盛り上がってました。

2017年12月25日月曜日

吹き替え 声の名演技(朝日新聞12/24)

朝日新聞12月24日 日曜版「文化の扉」に、上記のタイトルで吹き替えに関する記事が掲載されました(WEB版はこちら)。僕、フィールドワークス藤村健一氏、吹替の帝王、そして相方のヤマザキマリさんが取材に応えています。
ヤマザキさんは黒澤映画はほとんどイタリア語吹替版で観たとのこと。イタリアは欧州の中でも吹替文化が発達している国で、僕も現地のテレビで見たことがありますが、なかなか自然です。『奥さまは魔女』みたいなコメディは本国以上にしっくりきている(イタリア語わからないけど)。
とはいえさすがに日本の時代劇はどうなのか、と思いきや、イタリア語吹替の『子連れ狼』の動画など観ると、意外とフィットしています。


これは時代劇自体が西部劇やマカロニウェスタンの影響を受けてきたせいもあるかもしれません。
つまり、黒澤がハリウッド西部劇の影響のもと、それまでの本邦の娯楽時代劇とは違った演出で『七人の侍』など幾つかの作品を撮ると、60年代にはその黒澤映画が初期マカロニウェスタンに引用(『荒野の用心棒』等)されます。すると70年代の日本のテレビ時代劇は、今度はそのマカロニウェスタンの影響をもろに受けた画作り話作りをすることになる。作品によっては音楽までマカロニっぽかったですからね。それがまた一巡りしてイタリアで受ける......というフィードバックを繰り返してきているわけです。
ヤマザキさんによると、イタリアのある一定年齢以上の人はDAIGOROって言えばなんのことか普通に通じるくらい人気番組だったそうです。
そういう風に吹替の魅力を認めつつも、ヤマザキさんは日本のバラエティ番組における、現地外国人の過剰に横柄、もしくはフレンドリーな翻訳には苦言を呈しています。これに関しては僕も以前にブログに書いたことがあるので、興味のある方はご一読ください。

2017年12月24日日曜日

12/29 斎藤ネコ4忘年会ライブに参加します

急遽決定! 斎藤ネコカルテット"忘年会"ライブに、とりマリ=ヤマザキマリ(Vo) とり・みき(G)+葛岡みち(P)参加いたします。
会場:南青山MANDALA
日時:2017年12月29日(金)18:30開場 / 20:00開演
料金:4,200円 11/12より店頭前売開始  →web予約
出演:斎藤ネコ(1st.Vn) グレート栄田(2nd.Vn) 山田雄司(Va) 藤森亮一(Vc) +古田たかし(Drs) 柳沢二三男(G) 高橋結子(Per) エルトン永田(Pf)

2017年12月20日水曜日

小松左京アート展(1/13〜1/28)



生賴展から一週間後の1月13日には銀座スパンアートギャラリーにて小松左京アート展〜小松左京遺稿画とトリビュートアート〜も開催されます(小松さんのお誕生日の1月28日まで)。キービジュアルの晩年の小松さんも生賴範義さんの筆。 
展示されるのは「モリ・ミノル」の筆名でマンガ単行本を出したこともある小松さんの「画」の遺稿(一部は小松左京ライブラリでもときどき紹介中)、そして小松作品をテーマにしたマンガ家・イラストレーターのトリビュート作品です。プリニウス作者のヤマザキマリ&とり・みきも参加します。

生賴範義展(1/6〜2/4)

2018年1月6日 (土) 〜 2018年2月4日 (日) 東京上野の森美術館で生賴範義展が開催されます。
僕にとってはやはり小松左京作品のカバーや映画関係のビジュアル(SW『帝国の逆襲』の世界版ポスター等)で馴染みの深い方で、SFファンにはいまさら説明の必要のないイラスト界の巨人ですけれども、そのお仕事は多岐にわたっており、お名前をご存じない方でも必ずやどこかで氏の絵には接していると思います。作品をご覧になれば「あ、この絵を描かれた方だったのか!」と得心されるでしょう。
お住まいになっていた宮崎では展示会が開かれたことがありますが、いよいよ東京でも生の作品に触れる機会が訪れました。不肖とり・みきも応援メッセージで協力しています。


そして、なんと生賴展の公式ナビゲーターにのんさんの起用が決定しました。会場ではのんさんの音声ガイドが利用料 550 円(税込)で貸し出されるとのこと。むさくるしいおじさんのあとはのんさんご本人の動画でお目直しください。


2017年12月18日月曜日

プリニウス第45回

「新潮45」1月号は本日12/18発売です。ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』も、ちょうど45回。ローマ大火の報を知ったフェリクスが、残してきた家族を心配し単独で砂漠を横断し帰国しようとしますが……。
単行本の帯でなかなかセンターというかフロントを奪えないフェリクスさんですが、その人間性のせいか人気キャラではあるのです。
砂嵐といえば、最近ではやはり『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015年)がすぐ思い浮かびますけど、SFやディザスター映画じゃないんですが、伝説のフォーク・シンガーを描いたハル・アシュビー監督の『ウディ・ガスリー/わが心のふるさと』(1976年)という作品に出てきた砂嵐も印象的でした。CGではないアナログ特撮でしたが。
さて、本日深夜24時(火曜0時)Eテレ「旅するイタリア語」はヤマザキマリさん登場の「プリニウスの伝言」の2回目。今回はヴェスヴィオの麓の養蜂園を訪ねます。

2017年12月14日木曜日

討ち入りの日

ですが、蕎麦屋の二階ではなく、キューバンな場所で敬愛するホラ吹き作家の忘年会。戯言謹言を拝聴。

ビッグE先生とも、映画/音楽評論家の佐藤利明さんとも色々話せてよかった。たまには無精せず外に出かけていかないといけないな。

フリースタイル37



フリースタイル37号が発売されました。特集は年末恒例企画「このマンガを読め!」。僕はいつも通り『ANYWHERE BUT HERE(遠くへいきたい)』を2本描いています。
しかし1位があの方のあの作品というのはいかにもフリースタイルらしい。「すごい!」との差異化がはっきりしてますね。

2017年12月7日木曜日

ザ・プロファイラー

本日21:00からのBSプレミアム「ザ・プロファイラー~夢と野望の人生~ 市民に愛された暴君~ネロ~」に相方のヤマザキマリさんが出演。
岡田准一さん、泉谷しげるさん、尾木直樹さんと一緒に『プリニウス』でもおなじみ、暴君とされているローマ皇帝ネロについて語ります。
※再放送:12/13(水)18:00

とり・みきのSF大将/巨神計画


本日は本の雑誌編集部編『おすすめ文庫王国2018』の発売日です。いつものようにとり・みきが『SF大将』を描いております。今回のお題は『巨神計画』
これ、最初の入稿ではモザイクなしで通ったのが、営業さんから「このままでは通常の流通に乗らない。成人指定になってしまう」と戻されてきて、急遽モザイクをかけることに。山本直樹の気持がわかるなあ。
ていうかロボットでもダメなのか。『テルマエ・ロマエ』の彫像はモロ出しで表紙OKになっとるじゃないか(たぶんエレクトしてるからですね。すみません)。

2017年12月6日水曜日

パーカッションセット

昔から大変お世話になっている方から連絡があり「バケツに入ったパーカッションセットみたいなものが出てきたんだけど、これ、とりさんのじゃない?」と訊かれるまで、すっかり忘れていたのです。
80年代、その大先輩のSF作家のお宅では年に何度かパーティが行われ、まだ20代だった我々若手の作家やマンガ家やアニメ関係者も、奥様手作りの美味しいお料理をいただきに、しばしばお邪魔していました。
作家以外にもふと気がつくと有名な俳優さんがいたりミュージシャンの方がいたりと、一種サロン的な場ではありました。
そこにはギターもピアノもあるので、興が乗ってくると演奏会のようなことにもなりました。当時南米の音楽に興味を持ち始めていた僕はおもちゃの(という記憶だった)パーカッションセットを楽器店で買ってそこへ持ち込み、何度かの素人セッションで使われたあと、以後四半世紀以上も置きっ放しにしていた、というわけです。物置の奥にあった容れ物のバケツは、そのお宅の近年の改装の際に発見され、お呼びがかかった、という次第。
で、昨日、それを引き取ってきたわけですが、フタを開けてみたら記憶よりけっこうちゃんとしたセットだったので驚いているところ。
ていうか種類が多い(自分で当時買い足したのかもしれないけど)。ミニ版ですが、中南米だけでなく、ジャグバンドで使うような物やアフリカ方面の楽器も混じっている。
ここ数年バンドではラテン系の音楽をメインに演奏しているので、楽器のほうで呼んだのかもしれません。今度ギターの合間に使ってみようかな。


2017年11月29日水曜日

「生きる喜び」賞でシャンパン三昧

この一週間というのは年末進行でいちばん忙しい時期。ほぼ缶詰状態で仕事をしながら、夜は連日なにがしかの出席イベントがあって外出、という編集さんから見ると気が気でない状態が続いていました。
とりあえず目の前の仕事をあげ、この夜は虎ノ門のホテルで行われた「第9回ジョワ・ド・ヴィーヴル(生きる喜び)賞」受賞式に行ってきました。今年の受賞者はもちろんヤマザキさん。しかしこのひと月の間にコメンダトーレ、ブルガリ、さらにシャンパンの賞までかっさらっていくとは......相方はやはり只者ではありません。
もっともご本人は、忙しい仕事と並行しての連日の慣れぬ受賞イベントで、ややオツカレ気味。そうした当事者をよそに、パーティでは本場の高級シャンパンがいくらでも試飲出来るとあって、我が知り合いも大勢集まっておりました。僕もまたそのためにがんばって仕事をあげたといっても過言ではありません(そうでないときもそのモチベーションで早く上げろ)。
なかでもマフィア梶田氏とマリさんの2ショットはギャングのボスとその情婦という風情で、一種異様な迫力がありました。
終了後は相方の人の好物の餃子でウチアゲ。あわただしくも翌日には機上の人となりました。マリさん本当にお疲れ様でした。
併せてこちらも→ヤマザキマリのブログ「Prix Champagne de la Joie de Vivre授賞式」

2017年11月28日火曜日

「音楽と私」ツアー千秋楽


原稿執筆を抜けだしてBunkamuraオーチャードホールで原田知世さんの35周年記念『音楽と私』ツアー千秋楽を観てきました。今日は知世ちゃん50歳の誕生日でもあります。
ニューアレンジの『時をかける少女』で始まり、最後は再び伊藤ゴローさんと二人だけのボサノバ風時かけで終わるという構成。途中、サプライズでハッピーバースデーの演奏や、大林監督と角川春樹さんのビデオメッセージが流れたり。知世ちゃん自身による『くちなしの丘』のギターの弾き語りでは、はらはらして自分の胃が痛くなりました(いつもソロでは同じ想いをしているので他人事ではないのです)。

それにしても、歌手活動もしている俳優さんというのは他にもいるけれど、原田知世のようなスタンスで両方を続けている人というのは、ちょっと珍しい気がします。おそらく彼女にとっても、ときには片方が片方の救いになってきたことでしょう。そして、いっときは封印していた『時かけ』も、それ以前の曲である『ときめきのアクシデント』も、こうしてアニバーサリーのステージで歌えているというのは、長年のファンには、とても嬉しいことでありました。→「時をかけた少女」日経ビジネスオンライン 2013/11/28
前半で、時かけの頃と現在の知世さんをミックスした僕のTシャツ用のイラストをとても気に入ってくれた旨のMCがあり、エンディングではスクリーンにも投影していただきました。ファン冥利そして描き手冥利に尽きます。あらためて35周年とお誕生日おめでとう。
※コンサートの模様は来年2月WOWOWで放映されるそうです。

2017年11月27日月曜日

11/27 吉祥寺MANDA-LA2 with斎藤ネコストリングスカルテット

撮影:金沢恭孝
とりマリ&エゴサーチャーズ今年最後のライヴは11/27(月) 吉祥寺MANDA-LA2 での斎藤ネコストリングスカルテットのステージへの客演でした。フルメンバーが勢ぞろいし、ネコかるさん達とのコラボもありました。酔っぱらいながらも流麗なストリングスの音色に、演奏しながらただただウットリ。またご一緒したい!
斎藤ネコストリングスカルテット斎藤ネコ(vln) グレート栄田(vln) 山田雄司(vla) 藤森亮一(vc) 
ゲスト:とりマリ&エゴサーチャーズヤマザキマリ(vo) とり・みき(g) 葛岡みち(key) 伊藤健太(b) 松井泉(per) サンコンJr.(ds)

2017年11月24日金曜日

とり・みきイラストのTシャツ開場前に一般販売


今回の原田知世さんの『音楽と私』ツアーでは、アニバーサリーTシャツのイラストを担当(デザインは菊地敦己さん)しましたが、11/28の東京公演では他のツアーグッズとともに開場時間より早い16:30〜17:30に、会場のオーチャードホール入口の外で販売があるとのこと。
上の時間帯のみ公演チケットをお持ちでない方もグッズのご購入が可能だそうです。もちろん開場後は館内でも販売。
また、今回は従来の黒色でのプリント(Tシャツの色は白・ピンク・グレーの3色)に加え、シルバーとゴールドのインクでプリントしたバージョンも販売するそうです。黒インク版が3,500円、金銀版が4,000円(税込)。

2017年11月20日月曜日

11/19 スパリゾートハワイアンズ

11/19は福島のスパリゾートハワイアンズへ演奏に行ってまいりました。
ヤマザキさんが「有名お風呂マンガ家」(会場で実際にそう紹介されていた)ということで、こういう仕事が増えている気が致します。もちろん全員温泉大好きですので大歓迎。ベースのイトケンは長さ日本一のウォータースライダー"ビッグアロハ"に果敢に挑戦して玉砕していました。
それにしても小学校低学年当時、熊本に1局しかなかった民放でも遠く離れた常磐ハワイアンセンターのCMは流れていて(週に1回くらいだったけど)なんだこの夢のようなところはと思っていたが、まさかそこでライヴをすることになろうとは。
しかも、あのフラガールが我々の演奏で踊っていただけるという望外のおまけ付き。メンバー全員その後ろ姿の美しさに釘付けになりました。ご来場ご観覧の皆様どうもありがとうございました。

2017年11月19日日曜日

「プリニウスの伝言」スタート

11/20(月)24時(火曜0時)からのEテレ「旅するイタリア語」、今日の放送回から作者ヤマザキマリによるプリニウスゆかりの地の紹介「プリニウスの伝言」がスタートします。我々のマンガも紹介される予定。テキストには放送に合わせたヤマザキさんのエッセイも連載されています。
既にこの6月、ナポリを中心としたプリニウスゆかりの地をめぐるロケは終えていますが、実はこのロケ中、ヤマザキさんはウィルス性の腹痛に襲われ体調は最悪だったとか(詳しくはこのエッセイ参照)。はたして画面からその様子が伝わってくるや否や。
なお再放送は毎週水曜午前6:00からです。

2017年11月17日金曜日

プリニウス第44回

「新潮45」12月号掲載の『プリニウス』は第44回。大火後のローマでは放火犯捜しが始まり、その報はシワ・オアシスに到着したプリニウス一行のもとにも届きます。

シワは前巻より見え隠れする古代アモン神の神殿があった場所、またアレキサンダー大王が天啓を受けた場所としても知られており、古代ローマでは流刑地として使用されていました。


今号ではイタリア共和国星勲章を受章しコメンダトーレとなったヤマザキマリさんの「世界のすべては古代ローマに通じる/ヤマザキマリ」も掲載されております。

2017年11月15日水曜日

torimiki.comリニューアルしました

さて、2008年以来、仕事関係のリリース情報やら、ライヴやイベントの告知やら、商用でない雑文やら日記やらごっちゃに書いてきたこのブログですが、このたびアカウントを移行し、とり・みきのオフィシャル・サイトとしてこちらにリニューアル致しました。






思うところあってSNSでの活動をだいぶ整理したので、今後とり・みき関係のインフォメーションは上のサイトをメインにご参照ください。同サイトでは告知とともに、以前のとり・みきの仕事の紹介なども徐々に増やしていきたいと思っています。まだあちこち工事中ですがときどき覗いてみてください。

このブログも完全停止したわけではなく、引越先のサイトにUPした諸々のテキストの格納場所として更新していくつもりです……と、いまは思っているのだけれど、先のことはわかりませんね、ズボラだから。

なにはともあれ、今後ともよろしくお願いいたします。


2017年11月8日水曜日

斎藤ネコ4のライヴにゲスト出演します

急遽決定! とりマリ&エゴサーチャーズが、吉祥寺MANDA-LA2の斎藤ネコストリングスカルテットのライヴに客演致します。今年最後になるであろうフルメンバーでの出演です。

日 時:11/27(月) 
会 場:吉祥寺MANDA-LA2 出 演:斎藤ネコストリングスカルテット斎藤ネコ(vln) グレート栄田(vln) 山田雄司(vla) 藤森亮一(vc)
ゲスト:とりマリ&エゴサーチャーズ=ヤマザキマリ(vo) とり・みき(g) 葛岡みち(key) 伊藤健太(b) 松井泉(per) サンコンJr.(ds)

2017年11月5日日曜日

ベイルートからパリそして日本からイタリア

昨日11月4日は京都国際マンガミュージアムでヤマザキマリさんとレバノン出身のBD作家ゼイナ・アビラシェドさんとの公開対談がありました。
ヤマザキさんは皆さんご存じの通りレバノンの隣のシリアに一時期住んでいましたし、祖国と居住国を行ったり来たりの作家活動や音楽の影響など、共通する資質の多いお二人でした。ちなみにゼイナさんの『オリエンタル・ピアノ』の日本版は『プリニウス』仏語訳も担当している関口涼子さんが訳しています。
ゼイナさんのモノトーンの画風は「描き始めたときの自分の画力の効率を考えて引き算で決定した」とのことですが、ページ単位コマ単位が1つの独立したイラストのようになっています。色を使っていいBDの中にあって僕の好きなマルク=アントワーヌ・マチューなども白黒派(彼はグレーも使う)ですが、こうした人達の潔いベタの使い方はとても刺激になります。日本でも島田虎之介さんや山本直樹さんなど、頑なにグレーを使わない人が何人かいますけれどもね(僕も『トマソンの罠』という連作ではグレーを封印して描きました)。
あと、進行側が敢えてそうしたのかどうかわかりませんが、ベイルートとダマスカスという都市に住んでいたお二人ですから、もっと政治や紛争や難民の話が出てもよかったのではないか、と思いました。それはごく自然で、そして重要な話題の1つではなかったかと。

ところで僕もマリさんも、他のゲストと同様にマンガミュージアムの一階のカフェの壁には既に落描きをしておりますが、今回はついに手型を取られてしまいました。

型取りの最中は特殊メイクをされてるようで面白かったですけれども......あと、昔の少年誌に載っていたエクトプラズムが実体化して蝋に残した「幽霊の手型」の写真を思い出した。完成披露までにはひと月以上要するようです。

 

2017年10月29日日曜日

10/28 下北沢barband night#11

10/28は毎年恒例のbar bachibouzouk presents下北沢 barband night(今年で11回目)に久々のフルメンバーで参加。
ヤマザキさんが開演ギリギリに北海道から到着するなど冷や汗ものでしたが、今年も勝手知ったる共演者の皆様と楽しい一夜を過ごせました。ウチアゲでは好物の餃子が出てヴォーカルの人は嬉しさのあまり泣きながら食べていた。

2017年10月28日土曜日

文藝別冊『大林宣彦「ウソからマコト」の映画』

河出書房新社より文藝別冊『大林宣彦「ウソからマコト」の映画』発売。尾美としのり、常盤貴子他のインタビュー、高柳良一、のん、塚本晋也、久石譲、山中恒、赤川次郎、内藤誠、大森一樹らによる寄稿、また過去の貴重な記事の再録や資料も充実しています。
こちらにもサイレントの9コママンガを描きました。マンガは他に三留まゆみ、森泉岳土が寄稿。(敬称略)
しかし、澁澤龍彦、つげ義春もそうでしたが、僕が70年代から強い影響を受けてきた作家たちの仕事をまとめた本がほぼ同時期に出て、しかも読者や観客だった自分がそれに執筆しているというのは、なんだか不思議な気がします。いずれの本も資料や再掲記事が充実しており、編集に携わった方々のご苦労と熱意が伝わってきます。

2017年10月25日水曜日

とりマリ&エゴサーチャーズ in スパリゾートハワイアンズ

とりマリ&エゴサーチャーズが、フルメンバー6人編成で11/19 (福島スパリゾートハワイアンズのステージに登場します。12時~/15時~の2ステージ。

寒くなってきましたが会場に合わせて夏向きの曲を多めにやる予定です。フラガールとのセッションも予定!

S-Fマガジン12月号 特集「SF映画総解説 Part 2」

前号のPart1に続きS-Fマガジン12月号では、1988年の『1999年の夏休み』(ややこしい)から2004年の『ハウルの動く城』まで126本のSF・ファンタジー映画が解説されています。
とはいえ、いまどきストーリーや資料的なデータはネットを検索すればすぐ出てくるわけで、この企画では、それぞれの執筆者の思い入れを重視した「その映画をお題にした短いエッセイ」に徹しているのが面白いです。
というわけで僕も1作だけですが解説しています。何の映画かはどうぞ本誌をお読みください。あと、僕がかかわった『WXIII 機動警察パトレイバー』もちゃんとSF映画として採り上げられているのが嬉しかったです(解説は小林治さん)。

アックスvol.119「特集つげ義春」

青林工藝舎よりアックスvol.119「特集つげ義春」発売。
豪華執筆陣に混じって僕のコメントも載っています。名作『山椒魚』『紅い花』の再録もあり、マニアにも、これからつげ義春を読んでみようと思っているビギナーにも至れり尽くせりの内容になっています。
ちなみに相方のヤマザキさんも、フィレンツェでほとんど日本のマンガが読めなかった時代につげ義春に出逢い、多大なる影響を受けています。そういうわけで二人が描いている『プリニウス』のそこかしこにも、実はつげオマージュは顔を出しているのです。実はまだ二階にいるのです。

2017年10月24日火曜日

演芸デビュー「柳家喬太郎の会」

2018年1月20日(土)第51回北鎌倉落語会「柳家喬太郎の会」
会場:円覚寺 日時:2018年1月20日(土) 13:00開場 / 13:30開演
料金:4000円(円覚寺の入山料300円が別途かかります)
出演:柳家喬太郎、立川志の八、とりマリ(とり・みき&ヤマザキマリ)司会:植竹公和
畏れ多いことに演芸デビューであります。しかも喬太郎師匠の独演会の前座ですよ。大学生時代の自分や先輩が聞いたら罵声を浴びせますよ。といいつつ、よく考えたら喬太郎師は自分の大学時代はまだデビューしていなかったのだった。なんにしても、こういう場に出るには大学落研出身というのはむしろマイナス要素であります(と、日大落研出身の喬太郎師もおっしゃっています)。
そもそも、大学に通っていたごくわずかのあいだ落研に入っていたのは事実ですが、逃亡するように脱けたので、表だって自ら落研出身と名乗る資格はないと控えております。たまにOBの集まりにもお声をかけていただくのですけど、会費目当て......いやいや敷居が高すぎて出向いておりません。うちのOBはプロになった人が多いので、よけいに。OBに短し襷に長し。
もちろん、今回は落語をやるわけではありませんし、漫才でもありません。片方がギターを手にしているということで、バラクーダとかテツ&トモに近いかもしれませんが、いつものように曲の合間にMCを......でなくてMCの合間に曲を、という感じでやることになると思います。どうなることやら。

追記:※満員御礼!この公演は満席になりました。ありがとうございました。お立ち見席でもよろしい方は北鎌倉お坊さんアカデミーまでお問い合わせください。

2017年10月23日月曜日

喧嘩にならないワケ

3人とも目線が一致してない(写真はデイリー新潮から)
僕のコメントも掲載されています。
しかしこういう「合作は作家どうし喧嘩するのが前提」のようなタイトルは如何なものか。我々は仲よくやっておりますよ。もっとも、作品を作る過程においては普通に討論しますけどね。
あと、いつのまに俺は大物になったのか。大日本印刷のブラックリストでは大物かもしれないが(僕だけです)。あ、そういえば締切に関してはしょっちゅうマリさんに怒られてるな。

2017年10月22日日曜日

タツローくん卓上カレンダー

これまで山下達郎さんのツアーの物販かファンクラブ限定販売だった、とり・みきイラストの「タツローくん卓上カレンダー」ですが、来年版は一般の方もお求めになれることになりました。
ただし期間限定の受注販売です。お申し込みは11/10まで。上のリンク先からふるってご予約ください。
※写真は今年のカレンダーです
※こちらの商品は2017/11/10 23:59をもって販売終了となりました。

2017年10月18日水曜日

冷凍食品の日

本日10/18は冷凍食品の日だそうです。皆で『冷食捜査官』を読もう。

プリニウス第43回


『プリニウス』第43回掲載の「新潮45」11月号は本日発売。

今回はカラー4枚を増ページしてローマ大火を描いています。
それにしてもヤマザキさんの描くモブはエキストラというより一人一人ちゃんと芝居が付いていて、人物の絵が届くと圧倒されます。こちらも負けないようにスペクタクルシーンに注力しました。

実は掲載誌「新潮45」のマンガページのほうが単行本よりも紙質がいいので、単行本派の人も今回は本誌をお買い求めになるとよいかも......などと個人的には思っています。

2017年10月17日火曜日

青柳正規×ヤマザキマリ対談

銀座蔦屋書店で行われた「青柳正規×ヤマザキマリ 西洋絵画に恋焦がれ―今宵、あなたにすすめる1枚の絵」という題名の長いトークショーに行ってまいりました。
これは集英社の「ART GALLERY テーマで見る世界の名画」シリーズ創刊を記念して行われたもので、青柳先生は監修者のお一人、マリさんもパンフレットにコメントを寄せています。青柳先生には我々の『プリニウス完全ガイド』で、本村凌二先生とともに座談会にご登場いただいています。お二人とも古代ローマのえらい人です。
青柳先生もマリさんもとにかくマシンガントークでお喋り大好きのお二人ですから、笑って聴いているうちにいつのまにか西洋絵画の魅力や見所が理解出来ている(たぶん)というお得な対談でした。
しかし銀座蔦屋はじめて入ったけど、あからさまにおしゃれな本しか置いてありません。当然自分の本は発見出来なかった。知り合いの本はいっぱい売ってたけど。

2017年10月16日月曜日

下北沢 barband night #11に出演します

今年も下北沢バーバンドナイトに出演します。飲み放題なので、皆さん一緒に飲みましょう。
bar bachibouzouk presents下北沢 barband night #11
期日:10月28日
会場:下北沢Gaeden
前売3000円 / 当日3500円 eプラスでもチケット発売中
出演:キセキノトマトズ/TEMPLE VELOCITY/とりマリ&エゴサーチャーズ/クロソワン/under north club band &シークレットゲスト

とりマリ&エゴサーチャーズはフルメンバー=ヤマザキマリ(Vo) / とり・みき(Gt) / 葛岡みち(Key) / 伊藤健太(Ba) / 松井泉(Per) / サンコンJr.(Dr) で出演致します。

2017年10月15日日曜日

LIVE@BVLGARI

本日は銀座のブルガリの屋上という、一見我々には不似合いなところでクローズドの単独ライヴをやらせてもらいました。
というのもヤマザキさんが今年の「ブルガリ アウローラ アワード」を受賞したので、そのご縁で。
この日はパーカッションのまっちゃんは不参加。

普段とは違う客層に緊張しましたが、ベースのイトケンはソロ演奏でたくさんの「ブラボー」をもらってご満悦でした。今日からブラボー伊藤と名乗れ(エスパー伊東の弟子みたいだが)

2017年10月14日土曜日

コメンダトーレ

イタリア共和国連帯の星勲章・コメンダトーレ(騎士団長)章を相方のヤマザキマリさんが受章。10月13日に東京・イタリア大使公邸にて叙勲式が執り行われたので僕も行ってまいりました。
右の方がとっても気さくなジョルジョ・スタラーチェ駐日イタリア大使。ポール・サイモンに似ていますね。
騎士団長というと、あの村上春樹さんに殺された騎士団長です。騎士よりさらにえらいわけですが、イタリアでは日本の飲み屋街で「さっ、社長!」と呼び込むあのニュアンスで「コメンダトーレ」というのだ、と当のマリさんから教えてもらいました。慇懃だが本音では尊敬がないという点で、マンガ家に「先生!」というのとあまり変わらないかもしれません。相方の人も早速そのへんをブログネタにしていましたが、それはともかくおめでとうございました。