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2011年10月31日月曜日

SF映画ベストテン

朝日新聞10月1日朝刊の「beランキング/もう一度見たい!! 傑作SF映画」に自分のSF映画ベストテンと併せてコメントしています。

まず朝日の読者アンケートのベストテンはというと

1 猿の惑星
2 スター・ウォーズ
3 バック・トゥ・ザ・フューチャー
4 E.T.
5 ターミネーター
6 ミクロの決死圏
7 エイリアン
8 2001年宇宙の旅
9 日本沈没
10 未知との遭遇

『ゴジラ』がありませんね、と担当氏に問うと「今回は(日本の)怪獣映画はオミットしました」とのこと。怪獣映画は怪獣映画だけでそのうちベストテンを組みたいとの理由からだそう。1位の『猿の惑星』は続編数本とリメイクが2本あるが、68年の第一作である。猿強し。

いっぽうでこの種のアンケートでは必ず上位に食い込んでいた『2001年』が8位というのは意外な気がする。もっとも公開当時は星新一はじめ日本のSF界でも『2001年』よりは『猿』のほうを評価する人は多かった(小松左京は『2001年』を初期から評価)。
参考:「キネマ旬報」1968年5月下旬号、徳間書店ムック「スペースSF映画の本」1978年

ちなみに「SFマガジン」2010年3月号で高橋良平、添野知生、柳下毅一郎、鷲巣義明、渡辺麻紀の各氏が選んだオールタイムSF映画ベストテンは以下の通り。

1 ブレードランナー
2 キング・コング(1933年版)
3 メトロポリス
4 スター・ウォーズ 帝国の逆襲
5 2001年宇宙の旅
6 エイリアン
7 ヴィデオドローム
8 ターミネーター
9 ゴジラ
10 未来世紀ブラジル

で、僕のベストテンだが、あえて朝日の読者ベストテン以外の作品から選ばせてもらった。上の二つを比較するとおわかりの通り、一般アンケートとSFファンの評価にはだいぶ乖離がある。記事には読者アンケートと僕のベストテンとが併記されるので、より多くの作品をこの機会に知ってもらいたいという気持ちがあったからだ。

1 ブレードランナー
2 時をかける少女
3 キング・コング(1933年版)
4 宇宙戦争(2005年版)
5 攻殻機動隊シリーズ
6 月に囚われた男
7 ヴィデオドローム
8 コンタクト
9 禁断の惑星
10 ギャラクシー・クエスト

上は新聞記事の表記通りだが、3位と4位はわざわざ誤解のないように新版旧版の断りを記載してあるのに、実は4本もある『時をかける少女』が公開年未記載で載ってしまったので、若い読者はアニメ版などと勘違いしたかもしれない。僕のファンにはいまさら断るまでもなく1983年の原田知世版です。これは入れないと「とり・みきのベストテン」の意味がない。

1位の『ブレードランナー』は朝日のアンケートでは29位だったそうで、この映画の評価に一般観客とSFファンの想いの違いがいちばんよく表れている気がする。『ブレードランナー』はお話がどうというより、観ている間じゅうずっと幸せな映画だった。その後も環境映像という感じで夜中になればビデオを回していた。

実際にはあんな酸性雨のゴミゴミした未来都市には住みたくもないが、それまで小説のSFを読んで自分が頭の中に描いていた世界と「SF映画」と称する作品の中に出てくるヴィジュアルとの間には大きな乖離があったのが、『ブレードランナー』でやっと初めて一致した。いや凌駕された。こういう画こそをずっと俺は観たかった、という多幸感があったのだ。

こうしたベストテンは上位3本くらいまでは不動だが、それ以下はその日の気分で他の作品と入れ替わったりする。最後まで迷った候補作は『アルファヴィル』『トゥモロー・ワールド』『未来世紀ブラジル』『バーバレラ』で、これらは4位以下のどことでも取り替え可能。また、読者アンケートとダブる作品は2001年宇宙の旅』『エイリアン』『ミクロの決死圏。『ミクロ』好きなんだよね。少年期はSF映画といえばイコール20世紀FOXというイメージだったけど(実際この3本も『猿』も『スター・ウォーズ』もFOX作品)そのテイストがいちばん出てて。

またまた熊本帰省

9月の末からまたまた帰熊。帰熊・来熊(きゆう・らいゆう)という言葉は地元の新聞では昔からよく見ていたが、他所の人には何のことやらであろうな。

何のことやらといえば、たまに帰省すると何でこれが家にあるのかよくわからないモノを発見してしばし悩む。今回は「南京たますだれ」とのみ書かれたビデオ。実家にはもうVHSデッキがないので中身の確認も出来ず。

9月下旬というのに熊本はまだまだ暑く連日30度超え。この夏、まだ鰻を食べていなかったので出前で頼む。ウナギの次はお彼岸なのでオハギ、と思ったが、どうもタイミングが悪くてなかなか買えず、連日ツイッターに「まだおはげない」とふざけたつぶやきをUPしていたら、古川登志夫さんにまで「今日はおはげましたか」と心配されるようになった。

森都心プラザから見た熊本駅
熊本市内もあちこち様変わりしており、駅前には「くまもと森都心」と名づけられた高層ビルが建設中。一部施設のオープン記念に映画『黄泉がえり』の上映に併せて梶尾真治さんのトークイベントがあるというので、連絡を取って、来月の小松さんを送る会用の動画を撮影しに急遽うかがう。するとなんと申し訳ないことに、梶尾さん、つぶやきをご覧になっていて、ご贔屓のお店のおはぎをおみやげにいただいてしまった。恐縮至極汗顔の至りとはこのこと。

ウナギとオハギだけで帰京するわけにはいかない。熊本とくればやはりラーメン。帰るたびに違う店をあれこれ試しているのだが、以前から気になっていた実家の近所のラーメン店で今回やっと食べることが出来た(実家といっても僕が上京後に引っ越したので周囲のお店は馴染みがないのです)。ご夫婦二人でやってる、いまだダイヤル式黒電話のカウンタ5席だけの店で、正直、味のほうは過剰期待はしていなかったのだが、いやこれが旨かった。何の奇もてらわないシンプルな本道の熊本ラーメン。自分的には幾つかの有名店より評価は上。また行く。