本日9月9日、ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』第10巻(X巻)が発売されました。各電子書籍版も同日配信開始しています。
こちらは中扉
ここから始まるスレッドで10巻目のゲストキャラ紹介をしています。
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「彼らが描く細密な風景画は技巧的にすぐれているだけでなく、単なる『場所の説明』を超えて、ときに登場人物の行動やセリフ以上にキャラや作者の内省を強く表現していた」日経夕刊プロムナードの第10回目です。
しばらく続けてきた合作関連の話は今回で最後ですが、とりのプロムナードの連載は今年いっぱい続きます。(※なお日経の記事は月10本までは無料登録だけでも読めます)
本日9/7は「新潮」10月号発売日です。ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』は第71話「コムム」。ネロの時代が終了し新章がスタートしていますが、このコモの森の中をかけめぐるおかっぱの少年はもしかして......
ちなみに動物はヤマザキさん作画のものと、とり作画のものがあります。ロバ・クマ・オオカミ・シカ・ネコ(科全般)はマリさん、ゾウ・キリン・ラクダ・タコ・ヤギ・鳥類全般は僕(※)、ウマとワニは混在、昆虫は意外かもしれませんが僕の担当です。モフモフ系はだいたいマリさん。※10巻帯のインコはヤマザキさん画
「新潮」10月号では以前とりマリのトークイベントを仕切っていただいたこともある片山杜秀さんの伊福部昭伝が連載開始。
9/1付け日経夕刊プロムナードに第9回「終戦の文庫本」を書きました。岡本喜八版『日本のいちばん長い日』について語っております。
ちなみに本文では書かなかったけど、横浜警備隊長・佐々木大尉を演じているのは怪優・天本英世さんです。この映画を観た人吉の「光映」という映画館は、上映後しばらくして火事で焼失してしまいました。
まずは仙台を皮切りに福岡・札幌・東京・大阪・名古屋へと続きます。※ご当地タツローくんステッカー、タツローくんフィギュアセット、キーホルダー、タツローくんチョコクランチ
としまえん閉園。実は1回しか遊びにいったことはないのですが、マンガのネタにはしました(『てりぶる少年団』1990年 小学館)。
戦前の宮尾シゲヲから手塚治虫、そして赤塚不二夫と、見開きの漫景やモブシーンが大好きだったので自作でも何度か描きました。最近こういうことやってらっしゃるマンガ家さんはいるのかな。
8/28より公開のイタリア映画『シチリアーノ 裏切りの美学』に推薦コメントを書きました。
「これは、だから、大林宣彦論でも映画評でも追悼でもない。とり個人の極めて私的な想い出の、とりとめもない綴りだ」
ユリイカ 9月臨時増刊号「総特集 大林宣彦1938-2020」が発売されました。とり・みきも寄稿しています。
ヤマザキマリ+とり・みき『リ・アルティジャーニ』は第26回。レオナルドとベッリーニ双方に影響を与えたシチリアの画家について2人が回想します。
8/25日経夕刊 プロムナード欄に第8回「帰納と演繹」が掲載。
このコラムでは2人のスタンスを対立項っぽく書いたけど、この二つの要素は一人の作家の中にも内在していてどちらか一方という人はたぶんいない。割合の問題であり、自分の中でせめぎ合いながら場面場面を決定してる感じですね。
過去の回でも書いてるようにヤマザキさんも描き始める前に綿密な考証をしているし、演繹的・俯瞰的なアプローチも彼女なりの方法でやっている。にもかかわらずキャラを自由に動かせるのが羨ましいという話です。それはやはり古代ローマの知識が付け焼き刃でなく自家薬籠中のものになっているからからだろうと思う。僕の場合はしばしば枝葉末節にこだわりすぎて足枷になってしまうので。
なお、以上はあくまでもとりの考えなのでヤマザキさんにはヤマザキさんの違う捉え方があると思います。二人とも同じ認識とは限らないのでご留意ください。
あとこれは創作に関する話であって、現実の世界で科学的事実や歴史的事実を恣意的に変えてよいという話でないのはいうまでもありません。
「分業の秘密」とり・みき:日本経済新聞 8/18夕刊 プロムナード。
トークショーなどではよく話していることではありますが……。ちなみに2016年刊『プリニウス完全ガイド』に載せたイラスト版合作の手順。
※この⑤と⑥のヤマザキさんの作業は現在はiPadでフルデジタルになっています。ヤマザキさん担当の帯はまたしてもフェリクスさんならず。謎のオウムだかインコだかのアケロンにセンターを奪われました.。動物としては2.5度目です(カラスが半分出てるので)。
前にも書いたかもしれないが、育った町では日活作品と東宝作品をかける小屋が一緒で、父親は(おもに吉永小百合目当てで)日活を、私は怪獣目当てで東宝作品を見るため通ったのだが、必然的にどっちも見ることになるので、年齢的には少々ませた日活作品も私は子供時代に見ているのだった。
自分の中の渡哲也さんのはにかみゆえに素直に言葉が返せない、それでも抜群に格好いいイメージは小学生時に見たそれらの日活映画で形成されている。そんな風だから「大都会」の頃はまだしも「西部警察」になってくるともうギャグにしか見えなくて自作にも登場させたりした。
しかし、今考えれば大門軍団に憧れて育った年下のファンも多かったことだろう。本当に申し訳ない(画像は『ポリタン』より)。ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』第70話「アルティフェクス」(=芸術家)がくらげバンチにて無料公開されました。
9月9日発売の第10巻所収の最後のエピソードになります。タイトルはネロの最期の言葉とされている "Qualis artifex pereo"より。
冒頭はカピトリーノのユピテル神殿。雷神が象徴するように、この日ローマ市内には雷が鳴り響き、地震まで起きたと伝えられています。
「プリニウスは実在人物であるから、彼の時代の古代ローマをリアリティのある筆致で描く必要がある。加えてこの作品では博物誌に描かれているファンタジー的な要素も現実として描こうということになった」
一週間は早いですね……。8/11日経夕刊プロムナードの第6回目です。
ヤマザキマリ×とり・みき「皇帝ネロ&質疑応答!」『プリニウス 10』(新潮社)刊行記念ストリーミング・トークライヴ
直接はお会い出来ませんが、そのかわりこれまでは首都近郊の方しかおいでいただけなかったのが、全国の読者の方々にご視聴可となります。皆様の質問にもその場でお答え致します。ふるってご参加ください。
なお、チケット、配信方法、サイン本のお申込み等々の詳細はリンク先の「本屋 B&B」のサイトをご覧ください。配信のみのチケットと、配信+サイン本(イベント後発送)の2種類のチケットがございます。
ギャグでなくてSFのカテゴリーに入ったのは(しかも錚々たるメンツの中に)面映ゆい。色物ですけど。
今回はマスクネタ2題。基本『遠くへいきたい』では時事ネタも風刺も扱わないんですが、なにしろ最長連載なので、(たとえば『サザエさん』がミニスカートを穿いている時期があるように)あとから読み返して「ああ、あの当時に描かれたモノなのね」と思えるくらいには入っていてもいいんじゃないかと……。
8/4日経新聞夕刊プロムナードのエッセイの第5回です。本文中の「東宝」に株価リンクがついてるのが日経っぽい。
海外ではSF作家やミステリ作家には合作が多い印象。
絵とお話が混然一体となった「合作」だと『プリニウス』に先行してゆうきまさみさんとの『土曜ワイド殺人事件』(全2巻)があります。楽しかったけど、まだ原画を直接やりとりしていた時代だったので担当さんも含め3人ともヘトヘトになりました。電書版発売中。
「いまだに初対面の人には、職業を聞かれて『マンガ家をやっています』とは、なかなか打ち明けづらい。いったが最後、面倒なことになるのは眼に見えているからだ」
7/28日経夕刊 プロムナード欄の第4回目です。たいていは「雑誌関係の仕事を……」とお茶を濁します。
肥薩線は球磨川沿いに走る八代〜人吉間を川線、県境の峠を越えて鹿児島湾に至る人吉〜隼人間を山線と呼ぶそうです。今回の豪雨災害で被害が多かったのはこの川線のほうです。
「呼ぶそうです」というのは、自分が住んでいる間に地元の人間がそう区別して呼んでいるのを聞いた記憶がないからです。使ったこともなかった。
ただ、国鉄〜JR関係者には以前からの通称で、僕が知らなかっただけかもしれません。それを鉄道ファンが全国的に広めたのかも。
かつて青春時代はオトとつるんでいたネロ。ポッパエアを寝取ったことも忘れたのか、今でもオトが裏切るはずはないと信じ込んでいるようです。
プリニウスは『博物誌』で「ネロは足の裏に香料をつける習慣があったが、それはオトから教わったものだそうである」と書いています。
このエピソードからも二人が昔は仲がよかったことがうかがえます。ポッパエア絡みで二人の仲は決裂しましたが、オトの前に決起したご老体ガルバもまた、かつてネロの母アグリッピナの求婚を断った過去があるなど(ネロは気にしていなかったようですが)、叛乱の裏には女性絡みの因縁が渦巻いているようです。
令和2年7月の豪雨により被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
私自身、今回もっとも被害の大きかった球磨人吉地方で生まれ育ち、1965年の水害では床上浸水からの救助避難を経験しましたが、今回はそのときを上回る規模の災害になってしまいました。
現地からの中継で流れてくる、長年見知った街の変わりように言葉もありません。
これを書いている現在、まだ天候は不安定であり予断を許さない状況が続いております。避難されている方々、暑い中、また感染症の不安の中、復旧作業に従事されている方々のご無事を心よりお祈り申し上げます。
とり・みき拝
なお、とり宛にもご心配のお言葉をいただいております。ありがとうございます。現在は実家は人吉から住まいを移しております。また、親族も家屋・店舗は大きな被害を受けてしまいましたが無事を確認しております。
「芸術新潮」7月号発売中。特集は鳥獣戯画。ヤマザキマリ+とり・みき『リ・アルティジャーニ』は第25回。
ヴェネツィアから時を戻してレオナルド修業時代のフィレンツェへ。公証人をしていた父親に呼び出されたレオナルドは若きアントネッロを紹介され「あの絵」と出逢います。舞台は父の事務所があったバディア・フィオレンティーナ教会。
アルティジャーニはフィレンツェ、ナポリ、ヴェネツィアで色彩設計のトーンを少しずつ変えています。フィレンツェは上空からだと屋根瓦のせいで朱色っぽい街に思えるのですが、街を実際に歩いた地上目線では全体的に緑(灰緑)っぽい印象。レンガや漆喰がそういう色なのです。写真は2015年取材時。