小松左京『アメリカの壁』はアメリカの「引きこもり」的孤立を描く小説。その電子版がリニューアルされました。
SFはけっして未来予測小説ではないし、壁のモチーフも『物体O』『首都消失』と繰り返し使われていますが、それでも70年代後期に現在のトランプ政権を見透かしていたかのようなこの洞察力には驚かされます。
期間限定で無料配信される解説には「初めて公開される自筆メモや、プロの漫画家として活躍した時期もある著者の一コマ漫画も特典画像として収録」されているとのこと。
トランプ的な米大統領といえば、作品内に直接は登場しないのですが、極端な反共主義者で自動核報復システムを作り上げた『復活の日』のシルバーランド前大統領もまたすぐ思い浮かびます。こちらもご一読を。
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