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2008年9月20日土曜日

マンガ家山に登る


9月中旬、マンガ家仲間で結成している登山部で南アルプスの鳳凰三山に登ってきました。他の隊員は伊藤理佐、けらえいこ、山本直樹、吉田戦車(アイウエオ順)。隊長は九州大学の橋彌先生。彼だけは本物の山男だが、他は自分も含め皆とてもアウトドアとはほど遠いイメージの作家ばかりであり、まったくもって現実というものは油断がならないのだった。それぞれの担当編集者もほんとうに油断できません。

1日目は新宿から電車+バスを乗り継ぎ夜叉神峠登山口へ。ところが入山直前にいきなりビデオカメラが動かなくなる。10年近く使ってきたから寿命かもしれないがタイミング悪すぎだ。この日は無理せず夜叉神峠小屋までの1時間ほどの行程。とはいえ連日デスクワークばかりのマンガ家どもはまだ体が慣れておらず、この短い距離もけっこうしんどい。

「南アルプス一小さい」というふれこみの夜叉神峠小屋は、主人の角田英司さんの干渉しすぎない、それでいて細かいところまで気のつくホスピタリティが素晴らしかった。一見口は悪いんですけれどもね。クマけ鈴を売っているのにもかかわらず「そんなの買うのは60以上になってから。うるさくて迷惑」なんて言うし「昔は自分の喰う分の米は山小屋に持ってきたもんだ。朝夕カレーもあたりまえ」と脅かした後、山小屋レベルとは思えない料理が出たものだから、女性陣はもうメロメロでした。写真は部屋で発見した手描きオジギビト。
  コレはクマでなく山本
2日目。初日に続き快晴。南御室小屋で珈琲煎れてけらさん持参のドーナツをいただく。それからしばらく進んだところで二つめのトラブル発生。なんと吉田の靴底が剥がれ始めたのだ。持ってきていたスポーツテーピング用のテープでグルグル巻きにして応急処置(これが幸い下山まで保ってくれた)。
  コンバースみたいだ
  絶景を撮りまくるマンガ家さん達

やがて森林限界を過ぎ突然花崗岩の奇岩巨岩が出現し始める。屋久島でもよく見た光景だがまるで意図的に置かれた磐座みたいだ。もちろん自然の造形物であって誰かのマンガのように空を飛んできた岩ではない。砂払岳から眺める北岳〜富士〜八ヶ岳のほぼ360度のパノラマもまた絶景。この日は薬師岳小屋泊。
3日目も晴。9月にあってこの奇跡的な天候はビデオや靴を山に捧げたおかげであろう。薬師岳から観音岳を経て地蔵岳へと岩場の尾根を縦走。この世とは思えぬ景色だ。近くに甲斐駒ヶ岳、その彼方には北アルプスの峰々も見え、この3日で百名山の1/3くらいは見渡せたのではないかと話す。
 (左)地蔵岳山頂 (右)トリカブトの群生
 
しかしそのあとに難路が待っていた。ドンドコ沢から青木鉱泉へ至るルートは1700mの標高差を一気に下るかなりタフなもの。経験者はご承知の通り山は実は下りのほうが足にクる。途中の滝には初めこそ感動していたものの数が多くてだんだんインフレ気分に。既に陽は落ち真っ暗になるもなかなかたどり着かない。マンガ家遭難!などという見出しがちらつき、ネットで「こいつら山をなめている」などという批判スレを検索して(妄想で)落ち込み始めた頃やっと到着。よかったよかった。
 (左)五色ノ滝 (右)下山中に因縁のように出逢う
 
最後はきつかったが天候にも恵まれ楽しすぎた3日間でした。

I climbed Southern Alps in Japan with my friends. They were Risa Ito, Eiko Kera, Nawoki Yamamoto, Sensha Yoshida(these four people are Manga-ka) and associate professor Hashiya from Kyushu University as a leader of our climbing party.

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