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2017年4月15日土曜日

防人たちの唄と八代亜紀in八千代座

明日の福岡でのポンペイ展トークショーの前乗りで熊本へ。福岡でなく熊本へ入ったのは僕の里帰りもありますが、山鹿市の八千代座で行われる八代亜紀さんのショーを見るためでもありました。八千代座というのは1910年に建設され、重要文化財にも指定されている芝居小屋で、改装後は仁左衛門や玉三郎の公演が行われたこともあります。

今回、ここで熊本地震で1年延期になった八代亜紀さんのジャズナンバーを中心としたライヴが行われ、さらにはそのバンドのドラムスを、我々とりマリ&エゴサーチャーズの一員サンコンJr.さんが務めると聞いて、これはぜひともうかがわずばなるまい、と思ったのでした。

さて、夕方の開演まで時間があったので、僕とヤマザキさんは山鹿市郊外の熊本県立装飾古墳館にまず立ち寄りました。というのも装飾古墳への興味はもちろん、ここでは三池崇史が監督をし、根津甚八、江守徹、大杉蓮、石橋蓮司が出演している(ナレーションは竹中直人)鞠智城物語 防人たちの唄という九州の古代史に材を採った映画が上映されており、機会があれば観てみたいとずっと思っていたのです。

で、古墳館に着いたのはいいが迷路のような造り。聞けばここは神戸ポンペイ展の行われた兵庫県立美術館と同じA先生の設計との由。おのれ、渋谷駅ならず神戸でも熊本でも我々を謎のダンジョンに連れて行く気か、と憤っていたら開演アナウンス。

……いやいやいやこれはすごい。17年前の作品とはいえこのCGは、このセットは……。30分弱の作品ですが、制作費のほとんどは出演料に消えているのでは。あらためてハコモノ行政の是非を考えたり、しかし逆に役者さんというのは頼みようによっては何にでも出てくれるのだな、というある意味プロフェッショナルな姿勢に感動したりもしました。

色々驚いたあと市内へ戻り、こちらも芝居小屋同様、もともと山鹿市内に明治初期からあった古き木造温泉の威容を再現した「さくら湯」で(風呂マンガ家のヤマザキさんとしてはやはり入らずばなるまいというわけで)ひとっ風呂浴び、それからやっと八千代座へ。

中はこんな風であります。

ライヴは小西康陽さんプロデュースでジャズナンバーのアルバムも出している八代さんの歌声はもちろん、伊東ミキオ(Key)、藤井一彦(G)、中條卓(B)、サンコンJr.(Dr)、梅津和時(Sax)というバンドの音がとても素晴らしかったのですが、公演も終盤、ヤマザキさん絡みでとんだハプニングが……。これは本人が連載エッセイのネタにするそうなので、ここでは書かないでおきます。しかし恥ずかしかったなあ。

追記リンク→ヤマザキマリの地球のどこかでハッスル日記「コンサート中の八代亜紀さんと握手をしたら……」

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