since2008. 2017年からはtorimiki.comにUPしたBLOG, NEW RELEASE & BAND情報を時間差で時系列順にアーカイヴしています

2019年12月25日水曜日

SFマガジン創刊60周年記念号に『SF小僧』最新作掲載


SFマガジン創刊60周年記念号が発売されました。とり・みきのもっとも気の長い連載(アニバーサリー号にしか載らないが引きがある)『SF小僧』も4年ぶりに続編が掲載されています。



まりやちゃんかるた追加販売

ヤマザキマリさん描く「まりやちゃんかるた」には、何枚かとり・みきの描いたタツローくんもゲスト出演しております。さらにはまりやさん自身による読み上げCDにも夫の人がサプライズで登場。



受注生産商品だった「まりやちゃんかるた」ですが、好評につき追加販売が24日より開始とのこと。全国のHMV店舗でも販売決定だそうです。

また、これに合わせて夫婦共演の札も描かれたラッピングバス「まりやちゃんGO!」が運行開始されます。見かけたら幸運が訪れるかもしれませんが、運転中の撮影にはくれぐれもお気をつけください。

2019年12月23日月曜日

山下洋輔トリオ爆裂半世紀

本日は新宿文化センターの山下洋輔トリオ50周年記念コンサートに。濃密な3時間でした。会場には古い知り合いがあちこちに。

メンバー以外のゲストは麿赤児さん、三上寛さん、TVではもはや滅多に見られぬダークサイドのタモリさんも堪能、そしてシークレットゲストは坂本龍一さんだった。確かグラミーを取った年のピットイン以来の共演か?(そのピットインも観に行っていたがやはりシークレットでの登場だった)

洋輔さんは今回は旧メンバーをゲストとして盛り上げるような役割に徹しているようにお見受けした。皆素晴らしかったが、なかでも圧倒的だったのは森山威男さんだった。それにしてもなんと恐るべき70代s。

実は80年代の終わり頃、ある編集者氏から「洋輔さんの初期エッセイの描き下ろしマンガ化」という企画が持ち込まれたことがある。小説ならともかく、他人のエッセイのマンガ化、というのは当時にあって、いや今だって斬新な企画だが、著者の了解もいただいているという。演奏はもちろんご著作も以前から大好きだった僕は一も二もなくこの話に飛びついて、そのとき初めて客としてではなく洋輔さんにお目にかかって、FMの番組にもゲストで呼んでいただいたりした。

しかし、そもそも連載を持ちつつのマンガ描き下ろしというのは並大抵のことではなく、それ以外にも色々あって結局この企画は実現しないままお流れになった。その後も演奏会場には足を運びつつ、このときの申し訳ない気持ちというのはいまだにずっと引きずっているのだった。

これは自分の不徳を棚に上げていうのだが、山下洋輔のエッセイの面白さというのは紛れもなく洋輔さん独特のあの文体あればこそ、といまとなっては思っている。あれが途中で没企画になったのは、当時の自分にはやはり不遜であった、ということだろう。

2019年12月21日土曜日

映画秘宝2月号に中村正さんと井上真樹夫さんの追悼文を書きました


休刊......というより洋泉社自体の解散が正式発表された本日発売の「映画秘宝」2020年2月号に、昨年末に亡くなられた中村正さんと井上真樹夫さんの追悼文を寄稿しました。

「映画秘宝」には97年から05年まで「広川太一郎主義」という吹替のコラムを計66回連載しました。字幕より下に見られていた吹替映画のコラムを毎号載っけてくれる映画誌など......いや通常の雑誌も含めてそれまではあり得ませんでした。

コラムだけでなく声優さんへのインタビュー企画も積極的で、これらは(別場所のインタビューも併せて)『とり・みきの映画吹替王』という本にまとまりました。発行はもちろん洋泉社。僕の出番は少なくなりましたが吹替秘宝班による濃いインタビューは最近まで続いていました。

この20余年で地上波の洋画劇場は消えてしまいましたが、吹替版は劇場で字幕版と対等に上映されるようにもなりました(様々な問題は抱えつつも)。吹替映画の認知度を上げてくれた「映画秘宝」にあらためて深く感謝します。まあ復活するよね。

2019年12月20日金曜日

THE BEST MANGA 2020 このマンガを読め!

フリースタイル44「THE BEST MANGA 2020 このマンガを読め!」が発売されました。


とり・みきはベストテンをよそにいつものように「ANYWHERE BUT HERE(遠くへいきたい)」を2本描いております。GQ版は終了しましたが、まだまだ遠くへ向かってマンガは続きます。

2019年12月19日木曜日

タツローくんLINEスタンプ発売

とり・みき描く山下達郎さんのキャラ「タツローくん」のLINEスタンプが発売されました。
年末年始に重宝しそうなものも多く含まれております。よろしくお願い致します。

*1セットのスタンプ数:40個
*1セットあたり250円(税込)もしくは100コイン(Android端末、iOS端末のみ)で販売

2019年12月18日水曜日

マッドマックス40周年記念セット発売




限定BOXにのみに収録されていた安原義人 × とり・みき オーディオ・コメンタリーも収録されています。

2019年12月15日日曜日

世田谷文学館「誰も語らなかった小松左京」

昨日12月14日は世田谷文学館「小松左京展—D計画—」の連動企画で「誰も語らなかった小松左京」と題したヤマザキマリさんとのトークイベント。ご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました(終了後早々に隔離されましたので個々のご挨拶がかなわなかった方々、失礼致しました)。


小松左京「行きずり」画/ヤマザキマリ
我々二人のトークはいつも「ネタ切れに困ることはない」状態で、一応レジュメは(主に僕が)作るのですが、準備案件をすべて出さないうちに時間が来てしまうのが常。今回も同様でしたが、トークはナマモノなので予定していたことよりはそのときの勢いのほうが絶対面白い。

ただ、今回これはヤマザキさんにぜひ語ってもらいたいと思っていたテーマがあって、それが「小松左京とイタリア文学(古典から映画作品までを含む)」
小松左京「保護鳥」画/とり・みき

ダンテの神曲に影響を受けて京大のイタリア文学科に入り、卒論はピランデッロだったという小松左京ですが、意外とこの切り口で語られることはこれまでなかったと思います。ヤマザキさんという最適の人材を得て、今回その話に多く時間を費やせたのは収穫でした。「文学」館にふさわしい内容でもあったかと。

しかし、終わってみれば色々もったいない。トークショーの音声か映像は記録されているのかな......?

2019年12月12日木曜日

自撮り

夜中に作画参考のための自撮り(マンガ家はけっこう皆やっていると思う)。手だけ確認したかったのだが、ついつい顔も作ってしまう。


2019年12月8日日曜日

星敬さんのこと

星敬さんの訃報。先日「ふと思い立ち」こういう日記を書いたばかりだったのだが。

最初の読み切りマンガが商業誌に載ったのは1979年の夏。東北沢と池の上から等距離の東大の宇宙航空研究所(JAXAの前身。跡地は現在東京大学先端科学技術研究センターに)の隣の風呂ナシ共同トイレ四畳半のアパートにいた頃だった。その年末には早くも連載を持たされたので、もう少し広くて便のよい、そこから一駅の下北沢の六畳の1DKに引っ越した。あいかわらず風呂ナシだったけど。

まったくの偶然だったが、その部屋から歩いて2分のマンションに、当時豊田有恒さんが起こしたSF関係のクリエイターの事務所「パラレルクリエーション」が入ることになった。星敬さんはその現場責任者みたいな立場だった。

星さんと初めて会ったのは、実はその少し前で、小松左京研究会の発起人・土屋裕さん(故人)から紹介されたのだったと思う。そのときは軽いご挨拶程度だったが、先述の経緯があって、僕は社員でもないのにこの近所の事務所に、他では出来ないSFや怪獣やアニメやアイドルの話などにうつつを抜かしに日参することになる。

実をいうとその話し相手は、そこに集う同じようなメディア体験を経てきた同年代の絵描きや作家やマンガ家やライターがメインで、事務所のまとめ役の、僕らよりちょっと上の星さんとはあんまりそういう突っこんだ話をしたことがない。個人的なおつきあいもお互いに深入りしないもので、僕は星さんのプライベートなことはほとんど知らない。

しかし、我々のそういうサロンというかモラトリアムというか、一種トキワ荘的な空間は、コミットはしないけれどいつもニコニコしてそれを許してくれていた星さんの寛容さがあったからこそ保たれていたのだ、と今あらためて思う。あれが怖い人だったら、現在も続く当時の友人達とのつきあいもなかっただろう。

そのことに深く感謝したい。

2019年12月7日土曜日

プリニウス第64回「フワワ」


「新潮」1月号発売されました。ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』は第64話「フワワ」。レバノン杉の森を行くプリニウス一行は窮地に陥りますが、これを救ったのは意外にも......。新しい怪物(?)も出てまいります。

世界の樹木が集まるプリニウス邸の庭で猫が遊び、フェニキア人の父子が海賊に襲われたときも運んでいた、そして東方戦線の名将コルブロ邸にも移植されていたあのレバノン杉が今回の実質的な主役です。

最古の自然環境破壊が描かれているともいわれるギルガメシュ神話とも深い繋がりがあります。

2019年12月5日木曜日

「おすすめ文庫王国2020」発売

本の雑誌社刊「おすすめ文庫王国2020」が発売されました。とり・みきはいつものように『SF大将』を描いております。今年のお題は「パラドックス・メン」(チャールズ・L・ハーネス)です。

内容はワイドスクリーンバロックとはほど遠く1つのネタをしつこく回しております。

2019年12月1日日曜日

吾妻ひでおファン葬

昨日11月30日は築地本願寺にて吾妻ひでおファン葬。絶好の失踪日和だった。

個人的な感慨は色々あるが、今回はスタッフ側にいたのでその一員として、まずはご参列いただいた皆様、ご賛助いただいた皆様に御礼申し上げます。本当にどうもありがとうございました。そしてご家族はもちろん、長く吾妻さんを支えてきた古参ファンや関係者の方達の協力なしにはこの催しの成功はありませんでした。感謝致します。

帰宅後さすがにちょっと倒れ寝て深夜に起きて本業の原稿。このひと月は年末進行とも重なり担当編集各位にも迷惑をかけてしまった。リカバーに努めます。