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2018年2月28日水曜日

『石神伝説』既刊3巻が電子書籍で発売

『石神伝説』(せきしんでんせつ)電子書籍版が3月1日(木)から配信開始。既にKindle、iBooks他主要電子書店にて予約受付中です。装幀:田島照久 Thesedays


『石神伝説』は、日本各地の「石」にまつわる伝説や古代史を題材にした伝奇作品で、かつて文藝春秋が出していたマンガ雑誌「月刊コミックビンゴ」に1996年7月号から1999年5月号まで連載されました。残念ながら話半ばで掲載誌が休刊となり、未完のまま3巻目が暫定の最終巻となっています。
こうした場合、連載マンガはたいがい無理矢理まとめて終わらせることが多いのですが、作者としては連載再開の一縷の望みをかけて、あえて話を「引く」形で、中途半端に終わらせています。
以後、既に20年が経過。この間、直接、間接、また近年はSNSなどで「続きを描け」とのお声がけをたくさんいただきました。描く気が失せたわけではなかったのですが、連載は作者の希望だけで決まるものではありません。再開に向けて動いてくださった方もいましたが、ついぞ掲載場所を得られなかったのは、作者の力不足というほかありません。
舞台が90年代末の日本で当時の時事ネタも含むので、再開すれば旧作の再構成は必然となり、それもあってここまで復刊や電書化は行わずに来ましたが、ここまで時間が経つと作品のタイトル自体が眼に触れる機会も少なくなってしまいます。また(ありがたいことですが)現行の連載作品もあり、いまはそれに注力しているので、仮に再開があるとしても実現するのは当分先になりそうです。
以上を踏まえ、作品としては未完のままでお恥ずかしい限りですが、とりあえず20世紀の終わり頃にこういうマンガがあり、一応待機中なのだ、という細やかな記録のために、今回既刊分をオリジナルの形のまま電書化することに踏み切りました。ご了承ください。

2018年2月26日月曜日

原田知世35周年ライヴBlu-ray/DVD

原田知世さんの『音楽と私 35周年アニバーサリー・ツアーin東京2017』のBlu-ray/DVD4月4日に発売されますが、とり・みきがツアーTシャツ用に書いたイラストを、このジャケットにも使っていただくことになりました。

ファン冥利に尽くとはこのことでしょうけど、色々責任も感じたり。でも昔マンガ家やアニメ仲間と節操なく知世祭りをやっていたお詫びというか罪滅ぼしというか、ここへ来て多少なりともお役に立てるのであれば、こんな嬉しいことはありません。複数のジャケットを手がけている同業者もいますけれども、僕のようなタイプのマンガ家はそういう依頼はめったになく、そんな数少ない仕事の二つが、どちらもデビュー時からのファンだった山下達郎さんのベスト盤と知世さんのジャケットであるというのは、とても幸せなことです。

あと、個人的に感慨深かったのはレーベルがVerveなんですよね。たくさんのJAZZ、そしてブラジル音楽を知ったレーベルマークが、知世ちゃんの音盤や映像商品の、そして自分のイラストの上に付くのは、ちょっと不思議な気がしています。

原田知世 ライヴDVD/Blu-ray 『音楽と私 35周年アニバーサリー・ツアー in 東京 2017』DVD: UCBJ-1009 3,800+税/ Blu-ray: UCXJ-1004 4,800+税

発売元:ユニバーサルミュージック

2018年2月24日土曜日

リ・アルティジャーニ第13回

「芸術新潮」3月号、本日発売です。特集は横尾忠則×香取慎吾「超老力」。ヤマザキマリ+とり・みき『リ・アルティジャーニ』は第13回。舞台はフィレンツェ〜パドヴァから今回はナポリへと移ります。


2018年2月22日木曜日

GQ版 遠くへいきたい 第2回

冬季オリンピックの真っ最中ですのでオリンピックネタで……。
ところで、オリンピック開催期間はNHK始め各局ともオリンピック特番のテーマ曲を決め、毎日嫌というほど繰り返し流れてきますけれども、個人的にはもう何年もしっくりくる歌がありません。オリンピック関係で自分の琴線にいちばん触れた歌は、番組テーマ曲ではなくて、長野五輪当時のCMに使われていた山下達郎さんの「ヘロン」なんですけどね。

あと、中学時代、僕は放送部に属していましたが、登校時と下校時は毎日決まった音楽を流してて「朝の放送」の曲がグルノーブルオリンピック映画のテーマ曲「白い恋人たち」(フランシス・レイ)だったのです。今でもこの曲を聴くと朝もやに包まれた中学校の風景を思い出します。ちなみに下校時の音楽は「ひまわり」(ヘンリー・マンシーニ)でした。暗い……。

2018年2月21日水曜日

漫画家と編集者の関係2018

2018年2月26日、とり・みき、ヤマザキマリ、そしてマンガ編集者であり株式会社コルク代表取締役社長の佐渡島庸平氏の3者で「漫画家と編集者の関係2018」と題したトークショーを行います。
昨今SNS等ではマンガ家と編集者の関係がしばしば話題になっています。だからといって急に降って湧いた企画ではありません。
2013年のちょうど今頃、僕は当時連載していた日経ビジネスオンラインのコラムで「青春の怒りとカネ」と題するエントリーを書きました。会員の方は今もリンク先から読めるはずなので、どうぞご覧ください。
読めない方にかいつまんで概要を説明すれば、相方ヤマザキマリさんの、テレビのバラエティ番組における「映画がどんなにヒットしても原作料は100万円」発言をめぐる炎上騒ぎに乗じて、自分の体験や旧悪も交えつつ、日本のマンガ出版におけるマンガ家と編集のちょっといびつな関係性を述べたものでした。さらにこのコラムの補足を、僕は自分のブログでも書いています。
留意してほしいのは、これはマンガ家の言い分が正しいとか編集側が正しいとかいうような二項対立の話ではない、ということです。双方の協力がなければよい作品が生まれないのはいうまでもありません。また個々の編集諸氏のマンガへの愛や熱意を疑うものでもありません。
問題にしているのは編集者が担当作家と自分が属している出版社、さらには作品の二次使用を行う映像会社等の二者間三者間で、しばしばダブルスタンダードにならざるを得ない「構造」についてです。
このコラムは反響が大きく、その余波で同年の秋に同じ日経ビジネスオンライン上に、とりマリ二人の対談が載りました。こちらも読める方は併せてお読みいただければ幸いです→とりマリの当事者対談(全5回)
こういうことを以前から書いたり話したりしていたせいで、今回、マンガ新聞からお呼びがかかった、というわけです。では残りの話は当日に……。

2018年2月17日土曜日

プリニウス第47回

「新潮45」3月号が発売されました。ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』は第47回。今回のこのシーンは「Gメン75」の音楽を頭で鳴らしながらお読みください。


2018年2月8日木曜日

『遠くへいきたい』 GQ JAPANのサイトでWEB連載スタート

かつて「テレビブロス」誌で連載され、現在は「フリースタイル」で季刊掲載されている9コママンガ『遠くへいきたい』(河出書房新社より既刊5巻)、本日2月8日より日本版GQのサイトでWEB連載がスタートしました。毎月第2、第4木曜日の更新です。
再掲ではなくすべて描き下ろし新作です。月2回というのは「テレビブロス」時代の連載ペースと同じなので色々と感慨深いです。もちろん「フリースタイル」の連載も作品のダブりなしで続きますので、どちらもご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

2018年2月4日日曜日

3月のライオンエンドカード

2月3日放送の、羽海野チカさん原作のNHKアニメ「3月のライオン」第2シリーズ16話(第38話)のエンドカードを、とり・みきが担当いたしました。→公式サイト エンドカードページ
スミス先輩を見たときからもうこの衣装しか考えられないと思っておりましたが、思っているのと、実際に着せることができるかどうかというのはまた別の話です。それがこうして全国放送というオフィシャルな場で公開できるなんて、望外の喜びというほかありません。まったくもって原作者とアニメの責任者の方が、当方を頭のおかしいマンガ家としてしっかり認知してくださっているという証左でありましょう。ありがたやありがたや。